【おちょやん】感想ネタバレ 第69話 千之助が頭を下げた。鶴亀家庭劇、一致団結

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第69話

 

 

千之助は自分の書いた脚本『嫁とり相撲』を破り捨てて、出て行こうとする。
するとそこに千代が。
千代は、万太郎に鶴亀家庭劇は絶対に勝てないと言われたことを話し、それはなぜなのか、万太郎一座に勝つ方法を教えてほしいと千之助に食ってかかる。

しかし、千之助は出て行こうとする。
「逃げ出しはりますのか?」

「これが勝たれへん理由じゃ」
千之助は、自分でも分かってるが万太郎が絡むとおかしくなると言い、
千代が必死に説得するも千之助は振り切って出て行ってしまう。

 

大山社長は熊田に鶴亀家庭劇の様子を聞く。
熊田は皆気負ってしまって上手く行っている様子でないことを伝えると、当然のことのように大山社長は満足げに笑った。
大山社長は鶴亀家庭劇が万太郎一座を超えるわけがないと思っていた。
万太郎一座に鶴亀家庭劇と競わせれば、万太郎一座の芝居にさらに磨きがかかる。
大山社長の狙いはそこ。
家庭劇にはそこそこ盛り上げて貰えばいい。
鶴亀家庭劇はただの当て馬でしかなかった。

 

 

千之助は宿を出て夜の街を歩く。
すると偶然万太郎に会う。
千之助は思わず、万太郎に背を向けて隠れてしまった。

 

千之助は、一平と千代の家を訪れた。
自分が万太郎に思わず隠れてしまったのを自分で腹立たしく思ったから来たと。

「頼む。力貸してくれ」
千之助は一平に万太郎に勝ちたいんだと頭を下げた。
そして本当は負けて万太郎に見下されるのが怖い、万太郎が憎いから勝ちたいのではなく、万太郎兄さんに認めて貰いたいからなのだと本音を吐露する。

「わしは須賀廼家万太郎という役者が大好きやったんや!」

 

「当たり前やないですか」
同じ家庭劇。
2人で力を合わせて頑張りましょうと一平も頭を下げ、一平と千之助は2人で脚本を書くことにした。

口論しながらもネタを書いてはダメ出し。
一平と千之助は連日書斎にこもるが、なかなか決定的なものが決まらない。
丸まった原稿用紙のゴミに埋もれて横になる千之助と一平。
「こないな時にいつも思うんです」
と一平は天海だったらどうしていただろうといつも考えると話し始めた。

それをきっかけに一平は、おやじのことを書こうと閃く。
親子でありながら師弟関係でもある父と息子の芝居。

こうしてついに一平と千之助の脚本が出来上がる。

一座のメンバーにも新作の脚本は公表。

千代は、ルリ子と香里を連れて稽古場に入って来た。
千之助は、女優が必要と、頭を下げて女優達に出演の依頼。
ルリ子は「冗談じゃないわ」と思ったけど、千代に見せて貰った脚本が素晴らしかったから「今回は許してあげる」と千之助に許す。
香里も「あんな台本見せられたらやりたなってしまうやろ」と。

「おおきに」
千之助は女優3人に礼を言った。

「だんない千之助さんの後ろにはうちらがいてる」
千代は笑顔。

半沢直樹を求めてるならいいんだろうけど…

昨日も書きましたがやっぱり半沢直樹色が強いなあ。

いいの悪いのというよりかは、私が期待していた物と違ったなあという感じ。
半沢直樹みたいな勧善懲悪、スッキリ!かつ人情物を見たい人にはいいんだろうと思う。

でも自分としてはこの週では、千之助と万太郎の対立を通して喜劇とは何か、笑いとは何かを見せて貰えるんだろうな、そして千之助と一平の対立で時代によって求められる「笑い」の変化を、新旧交代の予感を見せて貰えるのかなあと期待してたんだけど。

残念ながらそのような物はなさそうで。
千之助の万太郎に対するコンプレックスの克服と、鶴亀家庭劇のメンバーの一致団結でシャンシャンで終わりそうですね。

ちょっと残念な…。
いやそんな難しい事期待した私が悪いのかもしれないけど。

 

だって、芝居で闘いって言うから、ガラスの仮面だと思うじゃん!
紅天女だと思うじゃんかああ~!

月影先生=山村千鳥がいないからダメなのかしら??
なら千鳥さん出てきてー(脈絡なしだが)。

 

気乗りしないのは同じパターンだから

話の作りや展開は安定なのは分かるんだけど、スッキリ方向なのは確かなんだけど。
見ていて引き込まれなかった。

それは前述の喜劇の話じゃなさそうだなということに加えてパターンが同じだからということが大きいんだろうと。
最初の鶴亀家庭劇の初公演のときも、ルリ子さんが飛び出し、千代が追いかけて説得して戻ってくるというパターン。
そして内容もルリ子さんには実は哀しい過去があることが分かり、それに逃げずに芝居で乗り越えようというパターンだった。

このパターンが既にあったからこそ、なおさら千之助と万太郎の話は当時の演劇界のトレンドの変化に絡む深い話だと期待したんだよ…。

でも千之助さんの万太郎さんに対するコンプレックスの話だけで終わりそうだね…。
そして単純に仲直り。家庭劇、皆仲良しで終わりそう。

芝居を小道具にいた人情噺で終わりそう。

 

千之助さんの本音もすでに分かってることだし

千之助さんが、万太郎のこととなるとおかしくなる原因、千之助さんの本音は、万太郎への劇団切られたことへの怒りではなく、万太郎に認めて貰いたかったからという今日のオチも、全然意外では無かったし。
昨日、万太郎に切られた話を聞いた時点でもそれだろうなと察しはついてた。
少なくとも私には意表を突いたネタでは無かったなあ。
アレを本日の種明かしみたいに持ってこられてもピンときませんでした。

だって、怒りって、受け入れて貰えないことへの哀しさの裏返しだからねえ。
「面白くない」「期待外れ」って言われて切られたんだから、千之助さん当然そういう感情抱くでしょうよと。
おかげで千之助さんは万太郎コンプレックスだったのねと、昨日聞いた時点で思ってたから、それが今日切り札みたいにわざわざ言うこと?って思っちゃって。
今日の千之助の本音の種明かしには、驚きもせず、キューと心が締め付けられることもなかったなあ。

それは私が単に年取ったからかもしれないけど。

 

鶴亀家庭劇、万太郎一座の芝居が欲しい

あと万太郎一座が道頓堀一に君臨していること、鶴亀家庭劇が実力を付けている劇団であることの説得力が足りない。

もっとそれぞれの芝居がどんなタイプなのかを感じ取れるものが欲しいなあ。

メインストーリーを書きながら劇中劇を何本か用意するなんて、無理なのは分かるけど。
マットン婆さん以外にも、芝居のキャラクターや、具体的なシーンを欲しいなあ。

万太郎一座も、私が関西の笑いが通じないからかもしれないけど、そこまで面白いか分からないし。昨日千之助の頭に生卵と、万太郎が口開くたびに座員大爆笑で、裸の王様っぽい気もしちゃたしなあ…。

鶴亀家庭劇もどの程度力付けてるのか、どの程度道頓堀で人気があるのか実感として感じられるシーン無いし。
今のところ、鶴亀家庭劇は千之助のマットン頼みだけな気が。

 

そんな感じだから一平と千之助さんが、脚本を閃いて書き始めるときの
「それいい」
「すごい」
みたいなこと言いながら盛り上がってる感じが、辛そうーって思ってしまったwww
中身無いから自分たちの「それいい」って盛り上がり方にかかってるなあってプレッシャーを感じたというか…www

 

座員一人一人のクローズアップも足りない

万太郎VS千之助の展開になる前に、他の座員それぞれの役者道とその成長を見せて貰えば、まあ万太郎一座に対するチャレンジャーになれると思えたんだろうなあと。

今の状態だと、芝居がはねる度に千代と一平の家に入り浸る仲良し集団でしかないもんねえ。
毎日のように飲んでるから、お金には困ってることはないだろうことは分かるけど…www
…って、そこじゃないだろう。

要するに、役者さんそれぞれの生き様ももっと見たいなあと。
せっかく歌舞伎出身、新派出身、元アイドルと当時のそれぞれのジャンルの役者をかきあつめたんだから。

 

明日は万太郎と対決?

大山社長は鶴亀家庭劇が万太郎一座にかなうはずないと言ってました。
そして鶴亀家庭劇は「当て馬」と。

大山社長の言葉は半分本当なんでしょう。
当て馬だろうが、これを機に万太郎一座も鶴亀家庭劇も成長するのが一番で。
それが狙いだから。
でもこういう悪役風な言い方させるのは、さすが半沢直樹!
半沢直樹やりたいから、こう言わせるwww

今日は一平と千之助の書いた脚本がすごい!ってことなので
明日は互角の戦いを見せるのでしょうね。

そして万太郎が言ってた「おもろない」は千之助に対する嫉妬でもあるんでしょうね。
実は万太郎は千之助の才能に嫉妬してて、このまま行くと自分にとって面白くないことになっちゃうから千之助を切ったみたいな。

そして万太郎さんの周りはイエスマンばっかりっぽかったから、万太郎は鶴亀家庭劇の一致団結が羨ましいってなったりするのかなあ。知らんけど。

 

半沢直樹的なものを見たい人はスッキリだと思う。
鶴亀家庭劇が一致団結する姿を見たいなら、千之助さんがパワハラやめて謙虚になる姿を見るのはホッとしていいんだろうと思う。
鶴亀家庭劇が団結するのを見るのも嬉しいと思う。

でももう一つ欲しいなあと思ってしまうのが私の本音。

 

明日どういうオチをつけるか見届けさせて貰いますー。