【おちょやん】感想ネタバレ 第67話 千之助さんが空回り

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第67話

チャップリンに見て貰うのは、鶴亀家庭劇か万太郎一座か、次の公演で観客が多かった方。
鶴亀家庭劇と万太郎一座の一騎打ち。

千太郎は須賀廼家万太郎への闘志をむき出しに。
今まで通りの者では足りないと千太郎は主役も台本も自分が書くと主張。

そして女優なんかを舞台に乗せて物珍しさで興味を引くのはダメ、女優達の出る幕じゃないと。
女役は漆原に女形に戻ってやれ!と。

女優を使うのは家庭劇のやり方と決めたと一平が主張するも、千之助は万太郎一座を一番知っているのはこの自分だ聞かない。
「わしの言うとおりにしとったらええんじゃ!」

 

ルリ子と香里は今回は出番が無いようだから暫く休むと稽古場を出て行く。
千代はルリ子たちを引き留め仲裁しようとなだめる。
しかしルリ子は女優として千代も見下されたのによく言えるなと言う。
香里は、座長の妻で安泰だから何とも思わないのだろうと千代に嫌味。
「あんたホンマに座長のこと好きなんか?」
と千代が媚びを売った態度でいることを責める。

ルリ子は香里を制止するも、千之助が言ってたことは半分は正しいと言う。
そして千代は「女優としての誇りがあるなら劇団の男どもに媚びを売る態度はやめたら?」と言われてしまう。

万太郎一座との対決は自分の脚本で行きたいと一平は皆に家に来てもらって台本を読んでもらっている。
劇団員たちの一平の脚本の評価は、どれも悪くはないが、あの万太郎一座相手となると弱いかもしれない。

千代は千之助の万太郎一座へのライバル意識の理由を皆に聞く。
須賀廼家万太郎と、千之助の2人は元は売れない喜劇役者。
2人が組んで初めて喜劇というものを作ったと言われている。
悪戦苦闘の末、須賀廼家姉弟として人気が出て当時の演劇界を席巻したことが伝説となっている。
しかしなぜその2人の仲亀裂が生じたかというと…どれも根も葉もない噂ばかりで誰も真意は分からない。

役者としての力は互角。
しかし万太郎の明らかに違うところは、必要ないと判断した役者は容赦なく切ってきたこと。
あの千之助も万太郎に切られたということかも…。

 

3日後、千之助が脚本を持ってきた。
タイトルは『嫁とり相撲』
いっこも面白くない。
内容が無茶苦茶過ぎて何の話かもよくわからない。

台本に真っ白の部分がある。
そこはその場でアドリブで話を膨らます。
そのくらいしないと万太郎に張り合えないと異論を許さない。

香里とルリ子を出させないのに女の役はどうするのかと千代が聞くと、漆原に女形に戻れと暴挙。

見かねた一平はこんな台本では絶対に上演を認められないと言と、
「お前の台本で万太郎一座よりもお客さん呼べるのかって聞いてんじゃあ!」
と凄む。
「アンタの台本よりましや!」
千太郎の台本では万太郎に負けるだけでなく鶴亀家庭劇の評判を落とすことになる。そんなことも分からない千之助とは一緒に芝居はできないと主張。
すると千之助はなら一平も劇団やめろ、俺が二役でも三役でもやる。その方が面白くなるかもと。
他の劇団員が反論したり、なだめすかしても千之助はなら「辞めてしまえ」と吠えるだけ。

一座は崩壊…?

一方、チャップリンに会いたい一心で千之助側についていた小山田は千之助の「向こうを探ってろ」の言葉をうのみにして、万太郎一座に潜入。
台本を盗み見たところで劇団員に捕まった。

千代は小山田を助けに来たが、そこに須賀廼家万太郎が現れた…。

 

 

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千之助さんの空回り…既に自滅…??

千之助さん、相当な心のキズになってるようですね。

万太郎となるとおかしくなるらしい。
一方的に怒鳴り散らして、脚本も主役も自分がやると主張。
女優なんかいらないと騒ぎまくる。

千之助さんのイライラぶりは分かるが…。
でも…ちょっと…朝からうるさいなあ。
怖いよおーと思ってしまった。

星田英利さん、騒がない芝居でも見せられると思うから、怒鳴り演技以外も演じさせてあげてー。

 

香里の演技力は確かにビミョーそうだけど、だからといって、女優は珍しさだけで受けてるだけと言い切る千之助さんは…頭が古い。l

そして、万太郎一座と対等にやりあうには同じ方式じゃないとダメって思うのも、頭が固すぎ。

万太郎意識し過ぎてガッチガチ。

 

そして極めつけは、千之助が書いた台本が全っ然面白くないと。
アドリブだよりの脚本だし。
恐らくもう古いんだろうなあ。
マットン婆さんから3年経ってるわけだしね。

須賀廼家万太郎一座で千之助さんが爆笑を取ってたときの回想シーン、良く出てきますが、お皿いっぱい割ってバンザーイってやってるアレ、私はああいうの何が面白いかさっぱり通じないタイプで。
万太郎さんは千之助さんのあのセンスが気に入らないんじゃないのだろうか。

私は見逃したんだけど、ウチの息子が、回想シーンで大受けする千之助を見る万太郎の目が笑ってなかったと言ってました。
万太郎さんは、千之助の得意なそういったドタバタに限界を感じて千之助を切ったって事かも。

自分のどこがまずいかを顧みず、ただただ万太郎さんに張り合う千之助さん。
先が思いやられるー。

千之助さん、既に時代に取り残されてる感いっぱい…。
世代交代って事ですかねえ。

 

千代の女らしさは男に媚びてる!

千代のほげたが達者、お茶子で鍛えた気の利き方が全てマイナスになってるー。
香里がイラつく感じ良く分かるー。

この千代ちゃんの気の利き方、いつも皆と仲良くって仲を取り持とうとする感じ、つい最近まで女性の美徳とされていたものですね。
そういう女性が「素敵な女性」と言われてきたけど…男都合だよね。

ルリ子さん、香里さん、千代の3人のシーンはなかなか意味深いですよね。

千代は、全然そんなつもりは無くお世話をしちゃってる事事態がジェンダー問題のあだ花なんだよ~。
「女性が下」の文化に生まれ育っちゃったから、自分自身の行動そのものが女性を貶めている事にも気付かないという皮肉。
千代自身も何が媚びを売っているのかが分からない。
リアルだー。

千代の、ヒロインのおせっかい、気が利くという性格を美徳としてでなく欠点といて描こうという試み…なかなかチャレンジャーです。
でもこれにより、こっちもちょっとホッとする。
かつてのなっちゃんヨイショとは一線を画してるなあとwww

香里は嫉妬から千代を攻撃するけど、ルリ子さんは冷静に、その気の利き方が女優である自分自身を貶めてるぞと忠告。

ルリ子さんカッコイイわ。

そして、男に媚びを売ってるかどうか悩んでいる千代は、ビールを持って行く行かないかで悩むんじゃなくて、
あなたもシナリオ読んで話し合いに参加しなさい!!!

 

 

今週のテーマ:新旧交代とジェンダー問題

万太郎一座との対決から千之助さんの限界、役者の引け際を描くんですかね。
そういった大先輩を乗り越えていく一平の姿も。

それから、千代とルリ子さん、香里の関係を通して、女形ではない女優の価値も。
女形ではなく女優の価値を探ることから女性の自立やジェンダー問題に触れるという流れ。

女形→女優
ドタバタ、アドリブ→ドラマ性のある家庭劇

この二つから時代のトレンドと価値観の変化を織り交ぜて描いて行こうということか。興味深い。

演劇の女形を引き合いにっていうのがなかなか体当たりだわ。

 

とはいえ、今日の回自体も空回り??

テーマも興味深い、役者さんたちの演技もいい、テンポもいいんだけど…
今日は、私自身としてはあんまり面白味を感じなかった。残念ながら。

一回目はお弁当の支度しながらだったからかもしれませんが小耳で聞きながらだとただバタバタしている印象と千之助さんの怒鳴り声がうるあい感じで面白いとは思えなかった。

2回目見て、なるほどと思ったけど、夢中になるほど引き込まれず。

1週間の6回分が1話分として見事な構成だとは思うんだけど、その流れがお約束になり過ぎちゃってるのかなあとも。
また1週間1話の構成だから、今日の独立した15分としては盛り上がらないって事かもしれないけど…。

ただ、テンションそのものも空回り感が。
千代がおせっかい焼きながら動き回る感じもなんか…うるさいと。

千代ちゃんの気が利く感じにもちょっとイラッ。
これは千代が地雷踏んでる表現だから狙い通りなんだろうけど、それにしてもイラッでヒロインの魅力の減少に影響するぞと。
千代ちゃんの表現もさじ加減難しいと思うけど。

 

そして何より演技の話をもっと見たいかなあ~。
先週、先々週と千代の弟・ヨシヲと一平の母・夕の話が続いて演劇関係なかったから。
千之助VS万太郎という、闘いの構図ではなく、純粋に千代たちが芝居とは、演技とはを問う姿を見たいわあ。

あと、一平がどれだけ役者として座長として成長しているかが見られないかも難点。
一平は何かのキャラなら天下一品とか突出しているものを持たせたら、そんなに時間取らなくても洗わせたのでは
と。

脚本も本当にどれだけやれてるのかが分からないから鶴亀家庭劇が本当に評判がいいかがビミョーに信じられないwww

まあ木金ときちんと盛り上がりは作って下さるので、きっとちゃんとまとめてくるだろうなあ、最後は泣かせてくれるだろうなあと期待はしていますが。