『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第65話
一平の母・夕に出て行かれたときに役者を辞めようとまで思った初代天海が、なぜ役者を辞めずに済んだのか。
千代は一平にハナの話を伝える。
ハナに一平の父・天海の昔話を聞く。
一平の母・夕に出て行かれて天海は自暴自棄に。
ハナがおいなりさんを持って行った時も天海は荒れていた。
そこに一平がお「父ちゃん」と声を掛けた。
ハマと初代天海が振り向くと、一平は紅やおしろいを顔にいっぱい塗りたくっておてもやん顔。
「おかあちゃんの顔、忘れんようにと思って」
一平の顔を見て天海もハナも大爆笑。
笑い泣き。
すると初代天海は、無性に台本が書きたくなった。
一平への思いを芝居にしないといけないと思ったからだ。
そしてできたのが「親子雀」。
初代天海にもう一度本当の喜劇を作りたいと思わせたのは一平だった。
父・初代天海は、一平が天海天海を継ぐのを誰よりも喜んでるはず。
一平に役者を続けて欲しと誰よりも願っているのはずだと千代は力強く訴える。
「もう遅いねや」
一平は、父にも母にも、もう二度と会えないのだと涙を流す。
号泣する一平。
千代は一平を抱きしめる。
「生きるってしんどいのう」
「けどな…あんたは一人やあれへん」
「うちがいてる」
一平は泣きじゃくりながら千代にしがみついた。
ついに二代目天海天海の襲名当日を迎えた。
幕の上がった舞台には、座員一同が並ぶ。
中央の一平が口上を述べる。
今回の襲名に当たり、大きなものを失った。
しかしそれ以上の大切なものに気付いた。
大切な物とは先代である父の思い。
そして一平は父・初代天海の法要の際のエピソードを話し始める。
お坊さんが法要の際に大事な鉦を忘れてしまい、鉦を鳴らすところでお経が止まってしまった。
右往左往していると人力車の車夫が来て、車の呼び鈴の鈴を貸してくれた。
お経を読みながら入る可愛らしい鈴の音色に泣きそうになっていた参列者も笑いに包まれた。
笑いと涙の隙間は紙一枚。
これが喜劇だと。
亡き父が最後の最後に教えてくれた気がする。
そんな父をずっと憎んでいた。
悔やんでも悔やみきれない。
本当のことを話せばこの襲名興業を無事終えたらやめようと思っていたが、初代天海も同じだったと知った。
先代も同じように迷い苦しみながら舞台に立ち続けていた。
その先代の名を汚さぬようしっかりと抱きしめ守り抜くことを皆に約束する。
観客一同拍手。
「それと、もう一つ」
一平が再び話始める。
「私が今日、この決意を固められたのは、そこにおります竹井千代のおかげです」
一平は千代を自分の横に呼んだ。
私は彼女に心を救われましたs
私のために笑い泣いてくれる人ですl
今日この場をお借りていて私たちの結婚をご報告申し上げます。
千代との結婚の発表を報告して口上を締めくくった。
深々と頭を下げる一平。
観客は拍手喝采。
「超えられるもんやったら、わし超えてみい!」
初代天海の声が聞こえた。
ハッとする一平。
「どないした?」
「いや…」
一平は深々と頭を下げる。
拍手はいつまでも鳴りやまなかった。
成田凌さんの演技…すごっ!
今日の成田凌さんの泣きの演技にはこっちもウルウル。
亡き父の本当の思いを知って後悔。
母とは二度と会えない。
とてつもなく孤独。
そして父を憎み続けた後悔。
涙がポロポロ流れる一平にキュンキュンよお。
千代がたまらなくなって思わず抱きしめるのよく分かる。
「うちがいてる」がプロポーズの返事
今日の、泣いている一平に千代が言った、
「生きるってしんどいのう」
「けどあんたは一人やあらへん。うちがいてる」
って…この言葉が素敵でしたね。
先週千代がヨシヲに去ってしまって泣いていた時に一平が言ってくれたことのお返し。
これが一平のプロポーズの返事になる。
先週からのこの流れ美しい~。
襲名披露の一平の口上
一平の口上の法要のエピソードも面白かった。
いろいろとエピソードを豊富に仕込んであるわねえ。
そういえば、初代天海天海さんの回想シーンが入るとき「シャリーン!」って音が入ってた?と。
アレは、実はこのエピソードが入ってたのか!
そういうセンス、こだわり、好きー!
気付くか気付かないか、ビミョーなレベルまでも細部にこだわって。
こういうところに作り手の心意気というものが見えますよね~。
そしてその心を感じてこっちも幸せになる。
そして父の法要の面白エピソードから、笑いと涙は紙一重。
そんな喜劇を目指したいという。
きちんと父・天海の遺志を引き継いでるよう…。
母との再会は辛かったけど、それにより父・天海の思いが分かり、自分の目指すべきことが分かったからよかった…。
一平にとって天海は毒ではなかった。
でも毒でない天海の方がいないというのは、皮肉ですねえ。
千代にとっても慈愛に満ちた母はいなくて、毒しかないテルヲは健在。
そこも千代と一平の共通点。
…でもこのいない人は親としての愛があり、健在な人は毒っていうのも、これはいなくなるとキレイごとになってるかもという意味もはらんでいるかもね。
子供の心の中の「親」についてどこまでも深掘りしている様子、このドラマは。
一平の口上に、千之助さんが笑ったり、一平が千代を傍に呼んで戸惑う皆に静かにしろ、座れと言うのを見ててなんだか嬉しくなったー。
千之助さん、一平の成長を見て一平に任せられと確信したんだなあと。
千代との結婚も当然ながら気付いていて、それにも文句なく祝福してくれてるのが良く分かる。
千之助さんも、ハナさんと同じように、幼い頃からの2人を見ていて、一平には千代しかいないとも思っていたのかもねえ。
それがあるから、千代に夕の居場所を教えた。
口上終えたときに初代天海天海さんの姿が見えたのも。
一平、父親とつながってるよぉ!と涙。
今日はよかった。でもなんか物足りない気も…
昨日、一昨日が結構衝撃的でしたからねえ、今日は落ち着くところに落ち着いたと言う感じで安心して見ていました。
涙の一平にもウルウル来たし。
千代の「うちがいてる」って抱きしめたのもよかったし。
一平の口上もよかった。
舞台上の結婚発表もスッキリだし。
皆の拍手喝采も。
皆揃って笑顔で記念撮影の閉めも良かったし。
ただ…なんだろう?
完璧すぎる?
なんか、割と冷静に見てしまった。
今日はパーツパーツはそれぞれにウルっときたけど。
全体に対してはなるべくようになったって思えちゃって。
それは昨日まででオチが見えてしまってるってことがあるかもしれないけど。
今日の15分だけで切り取るとそう思うだけで、一週間通してみるとまた違って感動できると思うのですが…。
何がいけないのかも、ハッキリつかめていないんだけど…。
千代と一平の関係は?
浪花千栄子さんは、離婚してしまうようですが、千代と一平もそうなる?
千代と一平、今はラブラブですが…。
寂しい二人がっていうの、世の中的には続かない気がする。
千代はテルヲに求められなかったものを一平に求めるだろうし。
一平は千代に「母」を求めるだろうし。
2人がお互いを求める思いには代償行為もあるから。
それを乗り越えて二人で向き合えるようになってほしいと思うけど。
やはりこの部分を地雷として千代と一平は将来別れちゃうのだろうか…?