【おちょやん】感想ネタバレ 第59話 火を消したのは…マットン!?

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第59話

ヨシヲは脅迫電話をしてきた犯人の一味だった。

大山社長に言うという一平を千代は引き止めた。
無駄だという一平に、たった一人の弟、このままだったら自分もダメになってしまうと千代は訴えた。

 

翌朝、岡安にヨシヲが訪ねてくることはなかった。
ハナは道頓堀を案内したかったと残念がる。
シズは、時間ができたらいつでもご飯を食べに来るように、宗助はいっそのこと岡安で一緒に住めばいいと優しい言葉を掛けてくれる。

その言葉を聞いた千代は顔を手で覆う。
「あんた、泣いてますのか?」
シズが聞くと、千代は顔を上げて喉が詰まりそうになったと、笑いながら取り繕った。
そして千代は皆に感謝。
必ずヨシヲを皆と一緒にご飯を食べさせると笑顔で言った。

鶴亀株式会社。
熊田が脅迫電話の犯人を突き止めたと大山社長に報告している。
一年前に買収した神戸の芝居小屋の元興行主らが地元の荒くれ者を雇って鶴亀を潰そうとしている。

大山鶴蔵率いる鶴亀株式会社は明治から大正初頭にかけて道頓堀の芝居小屋を次々と手中に収め一台興行主へとのしあがった。
そのときは元座主たちからの嫌がらせを受けていたが、鶴蔵はその都度鋭い手腕ではねのけ道頓堀を日本屈指の芝居の街へと発展させたのだ。

20年前と変わらないと言う大山社長。
「私利私欲ばかりの時代遅れの連中にこの国の娯楽文化の発展を潰させてたまるか!」
と煙管を叩きつけた。

ヨシヲは今晩やるという指示を受けている。
ヨシヲの正体がバレてしまった以上いつ警察に通報されるか分からないからと。
ヨシヲは姉やんは本当にお人よしだから大丈夫だと思うと言うが、そんなものは当てないならない。とにかく芝居小屋を燃やしてしまえと。
ヨシヲはえびす座担当。

ヨシヲが宿に戻ると、千代と一平が待ち構えていた。

千代は、ヨシヲに一緒に暮らそう、千代は一生懸命働いてヨシヲを養うから悪い仲間と手を切って欲しいと説得。
「もう姉やんの夢物語は聞き飽きたわ」
ヨシヲは全く聞く耳持たない。

「人間はな所詮一人なんや」
千代はヨシヲの仲間に会わせてくれ、ヨシヲを返してもらえるよう頼むと言う。
「あんたを救えるなら、うちはどないなってもええ」

さらに食いつこうとする千代を、一平は力づくで千代を連れ戻した。

アレがヨシヲだ。
千代の思い描いていた弟ヨシヲはもうどこにもいないのだ。
もう諦めろと一平は言った。

鶴亀家庭劇の稽古場では座員が稽古を続けている。
公演再会したらすぐに上演できるようにセリフや動きだけは合わせておこうと座員たちは熱心に稽古をしている。

座員たちを見てこのまま鶴亀家庭劇を終わらせるわけには行かないと気持ちを新たにした一平は大山社長にすべてを話しに行くと言って出て行った。

 

一平は再びヨシヲの元を尋ねた。
言い忘れたことがあったから言いに来たと。
千代と一平が出会ったのは9歳の頃。
家を追い出されてから岡安で死に物狂いで働いてきたと、これまでの千代のことを話す。
道頓堀にいられなくなったときも、撮影所をクビになったときも千代はいつもヨシヲ、ヨシヲと言ってた。
ヨシヲのためなら死ねるとまで千代は言っていたと話す。

「この世の中でおまえのことを誰よりも思ってたのは、間違いなく千代や」

 

夜、一人月を眺める千代。
母の形見のビー玉をかざしながら、亡き母にヨシヲに会えたことを報告する。
「見違えるほど大きくなって男前になってたで…」
千代は涙が止まらない。
「明日も晴れやな…」
千代はビー玉を握りしめた。

 

一平は大山社長の元に行く。
脅迫電話の犯人のことを話に行くと、大山社長もその件で連絡しようと思っていたところだったと。

 

千代は、お茶子の富士子からヨシヲが怖い顔をして歩いていたと聞く。
ピント来た千代は、岡安を飛び出した。
ちょうど岡安に戻ってきた一平も千代についていく。

ヨシヲはえびす座で油をまく。
マッチをするが、千代の笑顔がちらつく。
風でマッチに火が消えた。

もう一度マッチを擦ると、「フーーーッ!」とマッチを吹き消す老婆が。
マットンに扮した千之助!

底に千代と一平もやってきた。

緊迫の15分!

もう~15分間ギッシリ!
ハラハラ、ドキドキ、ザワザワー!キュウウーーーーン!
目が離せなかったですー。

朝ドラでここまでの緊迫感出すってすごいんでないか!?

千代も、ヨシヲも、一平も…皆の行動、表情、一瞬たりとも目が離せない!
杉咲花、成田凌、倉悠貴の迫真の演技に圧巻です。

これだけの喜怒哀楽、緊張感を出せるのは、まさに役者の力!!!

 

杉咲花の泣きの演技がまたスゴイ

昨日の花ちゃんは、嬉しい→ショック→怒り→涙 の心情変化の演技がすごい、どれだけいっぱいの仮面を持ってる!?と驚きでしたが、
今日は、「泣く」だけでどんだけのバリエーションを持ってるう!?と、彼女の引き出しの多さにまたまた圧倒されてしまいました。

シズさんたちに、優しい言葉を掛けられてウッとなって慌てて顔を手で覆い
「喉が詰まってました~」て顔を見せるときの目が…!
精一杯涙を抑えて、でもどうしても、ウルっとなってしまう、そのウルっが見事。
むせたとかで誤魔化せる涙のレベルに抑えてる。

でも本心を知ってるこっちはねえ…その全力で涙を抑えているのが良く分かるから
コレ見ただけでギュッと胸が締め付けられる。
そんな加減の微細な涙量の調節が…凄いよお!

そして月を眺めながらお母ちゃんにヨシヲのことを話すときはもう、鼻まで赤くなっちゃって…。

もう朝から一緒に号泣でしたわ。

それから昨日の、一平に懇願したときの目にいっぱい溢れる涙と、ヨシヲの話を聞いている時に動揺を隠せない表情に浮かんでくる涙と…。

シーン、シーンで全然違う泣き方なんだけど、どれもバッチリその状況に合ってて画としても絶妙な涙量で。
女優さんって…そんな生理現象まで調整することできるのお!?
とビックリ。

でもこの泣きの微細な表情の違いは、ただテクニックだけでなく、千代の心を深く理解して感情を乗せることができるからに他ならないですよね。
杉咲花さんは、とても情緒豊か、イマジネーション豊かな方なのだろうと思うわ。

ホント、恐ろしい子だわ…。

倉悠貴の演技にも惹きつけられる

私は初めて見る役者さんですがヨシヲ演じる倉悠貴さんの緊迫感溢れる演技も惹きつけられる。

キレイな顔立で可愛い笑顔ですが、目の奥には沈んだものがある感じが良く出てる。
笑ってるときでさえ、ヒリヒリとした何かを感じる。
その緊迫感と言うのかなあ~良く出ているわ。

千代と言い合いするところは怖いしさああ。

怖い表情をしながら、まだあどけない感じもあって…。
千代がそこに幼い頃のヨシヲを重ねるんだろうなあというのもよく理解できる。
そういう雰囲気を纏いながら悪役演じるってスゴイことだと思うわ。

まだ若いのに表現力すごいよなと。
最近の若い俳優さん達ってホント凄いと思うよ。
この前サワコの朝で役所広司さんが今の若い役者スゴイ!って感心してたけど、本当にそう思うし、プロの、役所広司さんにもそう思わせちゃうんだあって…感心!

 

ヨシヲが、マッチを擦るときは、ハラハラしてしまった。
でもマッチの炎を見ながら千代を思い浮かべてて迷いが生じた様子の表情も印象的だった…。

千代の優しさがヨシヲの良心を呼び起こすのを願うよ…。

 

成田凌の魅力もジワジワ!!

一平を演じる成田凌さんも、日に日にカッコイイー!と見惚れてしまいます。
最初は自分的には別に好みのジャンルではないんだけど。
日に日に、ジワジワ好きになってるーーっ!

あの着流し姿が何ともカッコいいのよ~。
よれよれ~ってしてるんだけど、本質見てるところとか、ダメなものはダメ!って断固とした姿とか。
そのギャップに萌えーーーっ!!!!

 

今日の一平とヨシヲと対峙するシーンにもグッと来てしまいました。

一平、やっぱり千代の事ずっと好きだったんじゃんかー!

千代をずっと見守ってきた一平の思いも痛いほど伝わった…。
一平のその思いもせつないよ…。

 

マッチの火を消したのは…マットン!!!

えびす座に火を着けようとするヨシヲ。
マッチの火を消したのは…マットン!?
千之助さん!!!

こんな意表を突く展開!
痺れる痺れる

しかもマットンだもんねえ!

コレぞ喜劇よお~!
さすが千之助さん!

でも星谷さんのツイートを先ほど見つけて、あれはただの老婆でマットンではないそうですね。
でもマットンで十分かなとも思う。
マットンのインパクト強かったしー笑

血がつながらなくても、愛する者に惜しみない愛を捧げるマットンだからマットンで意味深いのかなとも。
優しい優しいマットンと思ったら、ヅラを取ったら凄む千之助で!
愛にもいろいろ形があるよね、千之助さんが止めるのも愛の一つだよと。

千之助さんが止めて、千代と一平も来た。
ここでヨシヲはどう反応するか…。

いよいよ明日はクライマックス。

だからって簡単にごめんなさいって素直なヨシヲになるワケは無いと思うのですが。
罪を認めて逮捕されるけど、千代に少しでも心開くようになるといいなあ。
今度出所するときは千代の元に帰ってくるだろう見たいな…。