【おちょやん】感想ネタバレ第48話 ルリ子、陥落

『おちょやん』第48話あらすじ(ネタバレ)

 

ルリ子が劇団に戻るよう説得に向かう一平と千代。

ルリ子の滞在している旅館は高級旅館。
さすが東京で成功した女優は違う…と思ったら、ルリ子は空いた時間はそこで住み込みの女中として働いていた。

一平と千代は必死で説得するが、ルリ子は全く聞かない。
ルリ子はどこに行っても上手く行かず鶴亀が最後通告だったが、ここでもダメだった。役者は廃業だと諦めている。

千代が説得しても、「何も知らないクセに」と聞かない。

ルリ子はどうせいずれ耳に入るだろうからと劇団をクビになった理由を話してくれた。
花菱団の主役の座を奪おうとした女優の首を絞め殺そうとした過去があったのだ。

福助のカフェで座員たちはルリ子のことを話し合う。
ルリ子のことは道頓堀の新派の人間の間では有名な噂だった。
しかし鶴亀に口止めされていた。
それ以降どこの劇団に行ってもお払い箱だったそうだ。

やりたくない喜劇でも演じようと思ったルリ子は芝居をやめたくないはず。
なのに、なぜわざわざ自分から過去を暴露したのか。

すると、きっと後になって皆に知られて追い出される方が辛いからでは?
自分も追い出されてきたようなものだ、居場所が無くなるのが一番辛い、
結局は自分たちも同じようなものだと、一同ルリ子の気持ちに思いをはせる。
「あの千之助さんかて昔、万太郎に捨てられた身や」
皆半端者の集まりそれが鶴亀家庭劇場。
だからこそ新しいものができるのではないかと一平が言った。

すると菊がいきなりルリ子のセリフを言い出した。
菊はルリ子の練習に何べんもつきあっているうちにセリフを覚えてしまったのだと言う。
ルリ子は新しい芝居が決まるたびに上方言葉や所作はいいのかと菊に熱心に確認していたのだと言う。
でも恥ずかしいから誰にも言うなとも菊に口止めしていた。
「それが高峰ルリ子だす」

千代は再びルリ子の説得にトライ。
「昔何があったなんてどうでもいい!
今の私の前にいるのは嫌味なほど完璧主義でちょこっとの妥協も許してくれない、腹の立つくらい尊敬できる女優さんだだす!」
鶴亀家庭劇にはルリ子が必要、戻ってきてほしいと千代は頭を下げた。

「私は完璧なんかじゃないわ」
ルリ子は自分の過去の真相を話出した。
花菱団の主催はルリ子の元婚約者だった。
しかし映画の撮影所から来た若い女優にあることないこと吹き込まれて、主役の座だけでなく恋人も奪われてしまったのだ。
だからルリ子はその女優を思いっきりひっぱたいた、そしたらその女優がさらに嘘を流してルリ子が首を絞めたことになっていた。
何度も弁解したが、皆その女にコロッと騙され結果追い出されたのはルリ子の方だった…。
「周りにいくらけなされての彼にだけは信じてほしかった」

ルリ子は映画出身の女は千代によく似ていると言う。
千代のことをやたらと嫌ってた原因はそれ。

「それはウチが嫌いになって当たり前どすな」
千代は笑い出した。
千代はシズに教えて貰ったと言う
「人さんに笑ってもらいたかったらまずは自分が笑い」
だからルリ子にも笑ってほしい喜劇を一緒やろうと千代。

「うちは絶対に高峰さんを裏切ったりせえへん」
だから自分を裏切るようなことをしないえほしいと言った。
「こないなことで役者やめたら。あかん!あかんのだす!」

ルリ子、陥落。

 

ルリ子も無事戻っての本番前。
一平は座員の皆に、千之助はまたアドリブ連発するだろうが気にしないでいつも通りやろうと声かけ。
皆で一致団結。
するとそこに千之助が。
「あんたらはもう何もせんといてくれよ。喜劇に笑いを取れん役者はいらん。用なしや。クソの役にも立たんからなあ」
とボロクソ。

「それは違います!」
千代が声を上げた。
皆用なしではないと言う。
千之助は間違ってると言い切る千代。

「悔しかったらわしより笑取ってみいや」
「よろしゅうおます!」
千代は千之助より笑いを取ってみせると宣言。
「やったろやないけっ!」

そしてもし自分たちが千之助より笑いを取れたら、皆を認めて勝手なアドリブを入れないようにすることを千之助に約束させる。
その代わり、千之助は
「わしが勝ったら。この家庭劇の座長をさせてもらう!」

そんなことを言われてしまい動揺する千代。
しかし
「構へんで」
一平はその賭けに乗った。
「負けたら承知せえへんよってなあ!」
座長を巡る戦いの始まり!

ルリ子さん、あっさり陥落

ルリ子さん、もっと面倒くさい性格だと思ったらあっさり陥落。
根っこはまっすぐないい人だからね。

でもちょっと今日のはベタだったかなとも。
すごく半沢直樹っぽかった。
でもこれも作風ということで許容範囲。
こういう千代ちゃんの決めのシーン見たい人もいるだろうなあと。

それに今週のテーマはルリ子さんより千之助と一平の対決だから!

そして、ルリ子さんの件については、千代とのシーンの手前の福富のシーンが素敵だったから。

ルリ子さんがなぜ自分から過去の話をしたのかと皆が考えているとアイドル出身の石田香里が、後で皆で気付かれる前に「後でそのことが分かって追い出されるのが一番つらいからじゃないか」とルリ子の気持ちを察しました。
そして元歌舞伎俳優の小山田さんも、自分も同じようなものだとも言った。
指導してきた若手に時代遅れだと言われたり、信じていた仲間に妬まれて居場所が無くなったり…。
好きだった人に嫌われるのは嫌だからだったら自分から遠ざけようという気持ちは分かると。

この役者さんたちもそうだけど、人は皆、居場所探ししてるんだと思う…。

さらにルリ子さんも、噂の真実を千代に話したときに言ってました。
「悪いことを噂されるより、本当のことを言って信じて貰えなかった方が傷つく」

相手に掌返しされる方が傷つくのよね。
その理由よりも、そういう態度を取られることが。

役者とは、人生とはそんな孤独を常に抱えているんだなああと。
今日はこのセリフたちが心に響いた。

ルリ子さん、尖がっているように見えたけど、中身は純粋で繊細で、皆と同じ。
鎧で自分の心が傷つくのを守ってただけ。

ルリ子さんの件で、皆がお互いを受容し合うようになった。
この流れが良かったから。
千代ちゃんの半沢直樹は、ドラマ的に解決に持って行く手段に過ぎなくて、だからこそそれがよかった気がする。

そして菊さんのルリ子さんの思い方も素敵だったわ!
「それが高峰ルリ子だす」
かっこよかった!痺れる。

 

明日は座長の座をかけた戦い!

ルリ子さんと千代の対決がメインかと見せかけて、実はメインは喜劇とは何か?
鶴亀家庭劇は何を目指すのかということ。

千之助さんと一平はいつかバトルしるんだろうなあキツイなあと思っていたらもう!

ルリ子さんの件で半沢直樹と思い、まあそれでもスッキリだからいいかと思ってて。
で、千之助さんに対しても千代がしゃしゃり出てきて
えーやっぱり半沢直樹い?
主役だからしゃしゃり出るの必須?しかたない?と思ってたら、

入りは千代で引っ張っといて、しっかり一平が持って行ったー!

一平がとうとう強い口調で
「負けたら承知せえへんよってなあ!」
と!

千之助 VS 千代をはじめとする役者陣
となると思ったら、鮮やかに
千之助 VS 一平
に持って行ったー!

お見事!
このまま千代を筆頭とする役者陣と戦う構図だったら、二年ほど前のなっちゃんワッショイと同じだけど、今回のドラマはこの件では千代はダシでしかないwww
これがまた快適だわー!

明日はいよいよ千之助との対決。
舞台上の真剣勝負のセッション!
鶴亀家庭劇のメンバーは皆いい人そう、お互いを受容し合うところまではできたけど
まだ舞台でどこまで息が合うかは未確認。
その状態で、いきなり千之助より笑いを取るチャレンジ!
相当ハードだよこりゃ!
劇中劇にお緊張感が加わって興味そそられるー!

ちょっとハラハラだけど楽しみー!
皆の良さを引き出すなら、一平の台本の方がいいと思うんだけどそこも彼らにとっては不利だねえ…。

千代がこの舞台で何を開花させるのか!
明日が待ち遠しいわー!