【おちょやん】感想ネタバレ第47話 鶴亀家庭劇の初公演

『おちょやん』第47話あらすじ(ネタバレ)

 

ついに鶴亀家庭劇場の初興業の初日。

鶴亀の大山社長も観に来ていた。
失敗は許されない。

客席ではみつえとハナも見に来てくれている。

当時の興業は1日4~5本の演目をやるのが普通。
初めに短めの演目を2,3本やり、その後メインとなる長めの作品をやる。

天晴たちの演じる前半の芝居が終わり、トリの「手違い話」が始まった。

場面は、ご寮人さんが加兵衛の浮気現場に乗り込むシーン。
ご寮人役のルリ子が、加兵衛とあべこべになってる久助役の一平の腕を引っ張ると襖の向こうから加兵衛役・千之助が引っ張られて出てくるという算段。
しかし、一平の腕を引っ張っても襖の向こうから何も出てこない。

メンバーは凍り付く。

千代が「もういっぺん呼んでみたらどないだす?」とアドリブで促し、ルリ子がもう一度一平を引っ張ると千之助はいきなり井戸から出てきた。
しかも蛇のふりをした加兵衛という設定で!

千之助はアドリブしまくり。
千代もルリ子も新人は動揺しまくるが、千之助のアドリブで観客は大爆笑。

みつえは大喜びだが、ハマは何も変わってないと笑いが無い。
大山社長も難しい顔。

楽屋に戻った千代は、千之助の演技をすごいと感心。
しかし一平はあれは自分のやりたい事ではないと言う。

喜劇未経験のルリ子たちは千之助のやり方に避難ごうごう。

台本通りにやらないやり方に新派出身のルリ子は「あんなの芝居じゃない!」と。
すると千之助は、台本はただの見取り図だと言う。
「台本が無いと何もできない役者は三流、いや五流じゃ!」
そう言われたルリ子は、喜劇なんてやるもんじゃなかったと出て行ってしまった。
引き止めようとした千代には誰にでも好かれようとするアンタが一番嫌いだと言い捨てた。

ルリ子が福富を定宿にしていたと聞いた千代は、菊にルリ子が戻ってくるように説得を頼むが、本当にルリ子に戻ってきて欲しかったら自分たちでどうにかするのが筋だと言われてしまう。

ルリ子の引き止めの説得には一平が。
さらに劇団の皆から、嫌われている千代も何でもいいから謝れと言われていくことに。

岡安に戻るとシズが岡安の前で待ち構えていた。
初日を迎えた千代へファンからの花束が届いていた。
喜劇を演じるなら演じる本人が笑ってないととシズは言った。


 

千之助「台本はただの見取り図」

千之助さんは、その場その場の笑いってことなんでしょうねえ。
当時はそれが喜劇のトレンドであり、セオリーだったってことか。

千之助さんは「台本はただの見取り図に過ぎない」と。
これは、今では俳優よりも芸人っぽいやりかたなのかな。
または、さらに先を行って前衛劇。

 

それに対して一平はまったく違って喜劇もドラマとしてきちんと成立させたいと考えてるんでしょうね。
一平の考えと千之助さんの考えは相容れない。

一平の考え方だと、千之助さんみたいにアドリブやられまくると、話は反れてテーマから外れてしまうし、セリフの扱いも雑になって脚本は台無しになってしまう。
セリフの一つ一つは緻密に構成されているものだし、作者の思いが込められているものだから。

とりあえず、千之助さんの芝居はその場で観客を沸かすにはうってつけだけど、一平が言うように芝居を観た後も心に残るという感じにはならないでしょう…。
そして、残念ながら千之助さんのやり方はすぐに飽きられる。

アドリブをどうとらえるか。
それは芝居のジャンルでも違うし、脚本家のポリシーによってもそれぞれ。
正しいが、正しくないかというレベルの問題ではない。
でもアドリブばかりになってしまうと根無し草になってしまう。
アドリブ上手いと言ってもその役者自身のアドリブもパターン化していくだろうし。
だから限界が見えるのは早いと思う。

 

ハナさんが「何も変わってない」って言ってた。
大山社長もしかめ面だった。

もう次の潮目が来ているということでしょう…。

 

一平の台本を舞台に乗せた方が前途は開ける気がする。
一平の台本は、
始めは受けないかもしれないけど新しい何かではあるんだろうし。
大山社長に認められる可能性はこっちの方があると思う。
でも今の時点で舞台の受けするなら千之助さん。

なかなか難しい究極の選択。
千之助のやり方を取れば客の評判は取れるけど、きっと道頓堀追放。
一平の脚本を取れば、まだ笑いは取れないだろうし、道頓堀に残れるかも不明。

一平や千代たちにとっても、どっちかを見極められないと役者として先は無いってことか。役者として時流を掴めないってことになるので。

観客や役者仲間や皆の空気だけ読んでるだけでは本物になれないってことか。

千之助さんは、彼のピークはここまでかも…。
残念ながら。

 

ウチの息子が、先週の千之助さんの回想シーンで、万太郎一座の須賀廼屋万太郎が千之助の演技に不愉快そうな表情を見せていたと言ってました。
私はその場面見落としてしまったのですが、須賀廼屋万太郎も、一平と同じことを感じて千之助を切ったのかもしれませんね。

一平が千之助を説得できる?
それとも千之助を切る?
一平が千之助に対してどう立ち回るのかが見ものです。

ルリ子は千代がキライ

ルリ子さん、千代が大っ嫌いらしい~。
確かに、昨日、今日の千代ちゃんはちょっとおせっかいおばさんみたいだよwww

幼馴染の一平がヘラヘラタイプだから、その分自分がしっかりしなきゃ、皆を繋げないとと思ってるんだろうけど…おばさんっぽい。

ルリ子さんが嫌う気持ちも分からなくないwww
ルリ子さん、きっと訳ありなのよね。
「喜劇なんてやるもんじゃなかった」
という言い方が寂しそうだった…。

先ほど役者も時流を掴めないとダメなのだろうと前述しました。
それには観客に受けるかどうかだけ考えてたり、仲間と仲良くやることだけ考えてたら見誤ってしまう。
今のちよちゃんのおせっかいおばさんぶりは、それについての警告なのではと。
だからルリ子さんはムカついてるんですねーきっと。

役者の道は孤独とは、なるほと!

 

福富がみんなのたまり場に

福富、商売替えして喫茶コーナー付きの楽器店になりましたが…
皆のたまり場にするためだったか!笑
いいよー!
福富メンバー楽しみだったからいいよー!
犬猿の仲と言いながら菊さん、いい人だったから。

これまで福富シーン少なすぎと思ってましたが、ここからボリューム増ですか。
それはこれからの楽しみ要素。

紫のバラの人!?

撮影所でもお花が届いていましたが、再び!

紫のバラの人!?
速水真澄みたいなイケメンは経営者にはいないな…。

自分の知らない誰かが見ていてくれているというのはとても嬉しいことー。
さりげないけど、こういうエピソードが舞台のドラマだと実感する。

あさイチで大吉さんが言ってましたが、弟ヨシヲかも?
そうだったらいいけど…。

実は岡安の事情も気になる…

今日は岡安では旦さんが、ふら~っと飲みに出ていました。
シズさんに突っ込まれたら「ちょっと寄り合いに…」とごまかしながら。

旦さん、何やってる?
岡安は客がめっきり少なくなってるし、不穏な雰囲気。