【澪つくし】感想ネタバレ 第111話 かをるは醤油が可愛い 律子は魔性再び

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第111話

入兆のナフトール事件も一件落着。
神山が東京から帰ってきた。

神山はもう二度と入兆には戻れないと思っていたと胸をなでおろす。
その気迫が警視庁を動かのだろうとるいが労うと、
それよりも律子の執念が凄かったと。
衛生部の部長と渡り合う姿は堂々としたものだったと律子を絶賛した。

ただ律子はまだ戻らず少し東京に残ると言う。
事件が解決してすこぶる上機嫌の久兵衛は、今回はご褒美だと気にも留めなかった。

その律子は、小浜と共にいた。
小浜は、水橋は労働者や農民が結束して政治を変えさせる必要があると言っていたが、さらに政界や財界を押さえつける力が必要だと語る。
その考えは危険だと反論する律子。

すると見回りの軍人がこの先は通行止めだと言ってきた。
重大事件が発生したからだと言う。
5,15事件の発生。

 

入兆ではかをるが久兵衛と5.15事件について議論していると、かをるの叔父の清次がお願いがあると言ってきた。

清次のお願いとは、樽の製造工程の一部を機械化するため資金提供。
入兆の注文が増えて現状では樽の製造が追いつかないからだ。

しかし久兵衛はそんなお金は無いと一蹴。
桑原の資金持ち逃げに、ナフトール事件による売り上げ激減で大赤字だと説明。

入兆では、今後の経営について話し合い。
かをるは宣伝広告に力を入れるべきだと提案。
主婦に向けて財布などの景品をプレゼントするのはどうかと冴えテイル。
さらに小売店では、入兆の旗を立てて貰ってはどうかと提案。
大漁旗のような華やかな旗をたてればと。
かをるのアイデアの豊富さに久兵衛たちは一同感心した。

久兵衛はかをるを褒めちぎるが、るいは番頭や頭の手前もある、出過ぎた真似はしないようにとかをるに忠告した。

 

一方律子は、銚子に戻る汽車に。
出発を待っていると、小浜が追いかけてきた。
小浜は律子に、「人を引き付けて冷たく突き放す」と言うが、律子はつれない。

「また会いましょう」と言う律子の言葉は汽笛にかき消された。
律子は窓越しに小浜に一冊の本を渡した。
その本はスタンダール著、佐々木孝丸訳『赤と黒』。

 

プロレタリア運動から軍国主義へ…

律子、やっぱり小浜が気になっちゃったんだなあ~。
小浜が将校になってることで見直したらしい。

知的な律子さんとしては、軍人小浜と話してみたいと純粋な興味を持つかもしれませんねえ。
ただ共産主義に傾倒していた律子さんとしては小浜と考えが合うかどうか…。
と思ったら話してましたね。
プロレタリアVS軍国主義の会話。

律子さん、まさに時代の移り変わりを映す鏡なのね…。
ジェームス、面白いわ。

そっか~当時の軍人さん、小浜みたいな立身出世を狙っての入隊ってパターンが多くなってきていたのね。
花子とアンのお兄ちゃんも、それで軍隊に入ったもんねえ。
それで、そういう人の集まりだったから、当時の政府に反発して5.15事件を起こした…そして軍国主義が国を支配して戦争へ…。

水橋みたいなプロレタリアの活動家がやってたことは、まだまだ甘いってことね。
彼らよりもより実効性のあるかたちをとったのが軍国主義ってこと…。
なるほど…。
それもこれも、そもそもは身分制度のせいね。

ある意味戦争に至ったのは残念ながら必然と言えたのね…。

軍国主義の起こりってこうだったのかあ~!と妙に納得してしまいました。
なんか、いい歴史の勉強になった~。

登場人物がそれぞれの立場をきちんと生きているから、それぞれの感情のうねりが社会に反映ていて~当時をリアルに感じるわ。
しかも皆の心の動きが自然で見ていてすごく納得できるし。

時代物としてもすごく面白い。

律子さんは、小浜が政府や財界を抑える力が必要だと軍隊の必要性を説くと、それは危険だと言ってました。
さすが賢い律子さんは、そんなことをしたら戦争ばかり起こして国民の負担は大変なものになると。

律子さん…でもそれはイコール、小浜とは合わないって事でもある~。
律子さんは小浜は好きになっちゃったの?
昨日も言いましたが、律子さん、小浜の真の人柄に振れたことがないのに、アプローチしてるから、ちょっと残念。
知的で上品な律子さんにしては軽薄だなあとtね。
その辺の描写が甘いのは、ジェームスが男性だからですかねえやっぱり。

 

かをるは経営の才がある

世間は不景気だし、不穏な空気だけど、今日はナフトール事件が解決して入兆に活気が戻ってきてホッとしました。
久兵衛さんは笑顔だし、かをるも笑顔が多い。
よかった!
かをる、惣吉さんのこと段々と克服しつつあるみたいです。

あと5.15事件についても、かをるは久兵衛さんと議論してましたねえ。
かをる、久兵衛さんに堂々と言い返してた…!
こんなやりとりを見られるなんて~!

かをるは吉武家の女将を経験して図太くなったし、ナフトール事件でかをるの頑張りが皆に評価されて自信がついたんですね~。
さらにるいさんと久兵衛さんが結婚して安心したところもあるんでしょうねえ~。
かをる、久兵衛、るいの団らんを坂東家で見ることができるなんて…いろいろと感慨深い。

 

さらにかをるは入兆の経営においても次々と良いアイデアを提案。
久兵衛さんも経営の才能がある、女にしておくのはもったいないと!

確かに小畑さんも、梅木も感心している様子でした。
梅木、またかをるに惚れちゃったな。
でもかをるの方が器が大きい気がするわ~。
諦めようね、梅木。
諦めて。

かをるは、人当たりはおっとりと優しいから皆が心を開きやすい。
でも実は芯がしっかりしているから説得力もある。
さらに銚子高女出身の才媛なんだもんねえ。
確かに経営者の才がある。

またこの物腰柔らかな感じはるいさん譲り。
経営のセンスがあるところは久兵衛さん譲り。
確かに久兵衛さんとるいさんの子供だなあとも。

入兆ではベルトコンベヤーを導入したり、かをるの提案を採用して主婦向けに景品プレゼントを実行するようですねぇ。
入兆のビジネス話は楽しみ~。
戦争前夜だけど、ひとまずここはかをるのサクセスストーリーを楽しみたいところ。

 

でも、るいさんは、あんまり出しゃばっちゃダメよ!とかをるに忠告してました。
昭和のあるある~!
女性は慎ましくあるべき、年上には従えという価値観のるいさん。

ただ…このドラマ、こう忠告したりすることお見事にフラグですねえ…。
るいの言う通り、小畑さん、神山さんのベテラン勢がいじけちゃうなんてことになるのかもしれない…。
ジェームスだからあらゆる方面からトラブル持ち込んでくるでしょうしねえwww

 

かをるは醤油が可愛い

かをるは醤油が可愛いと言ってました。
だから、入兆の経営話には夢中になってしまうと。

沢口靖子さんの醤油がいかに愛おしい存在かを語る長セリフ、まだまだつたない感じもありますが、でもきちんと気持ちがこもってるので説得力があります。
テクニックより心よね~と実感。

かをるが「可愛い」って言った時にはホロっと来てしまいました。
かをる、流産しちゃったもんね…。
何者かを愛でたい、小さな命を大切にしたい思いに溢れてる。

入兆のキャンペーンに大漁旗みたいな旗を作ろうとも言ってました…涙
明るく言ってるけど、かをるのバックグラウンドには確実に惣吉さんとの日々が。

醤油ターンになっても、かをるに笑顔が戻ってきても、発する言葉には惣吉さんを失った事実が散りばめられている。
だから人間味を感じるし、ふとしたところで健気に生きてる姿を実感してこっちも涙が出てしまう。
こういうのが脚本家のお仕事ってものね…。

最近の朝ドラ、特にエールやなつぞらなんかは、すっかり無かったことになってることが通常運転でしたが、ちゃんとした脚本はやっぱりそんなことないんだー!笑

 

律子は魔性の女?

律子は、小浜とデートしてましたが、その後律子は銚子へ向かう汽車に。
律子は小浜に別れを告げずに帰路へ。

律子、やっぱり小浜に惹かれたことは惹かれたんだろうなあ。

でも小浜は軍人。
自分とは正反対の価値観の持ち主だし。
何より律子は2人の男を死なせてしまったから。
気になるけど…我に返って、ヤバイヤバイ、また人生狂わせちゃうじゃんよ!って慌てて退散となったのか…。

気付いた小浜は、律子を追いかけて駅のホームに。
小浜は律子さんを引き留めようとしたけど律子は汽車から降りず。
律子の「また会いましょう」が汽笛に重なり口パクになった。
かをるの結婚式の時の「おめでとう」に続き、美・サイレント再びwww

ずん子、ダメだよぉー!
こういうことやると、かえって諦められなくなっちゃうんだよ~!爆
律子さんとしては、十分遠慮してるんだろうけど、そういうのかえって気を引くwwジェームス、好きだなwww

律子さんの「また会いましょう」の口パク、声がかき消されてしまったということは…小浜とはもう会えない?
その後会えないまま小浜は戦地に行ってしまうのかも…??

そう考えると、かをるの結婚式のときの律子さんの「おめでとう」の口パクも…。
かをると惣吉の結婚はこんな結末を迎えてしまったわけだし…。

ええ!?
「おめでとう」の美サイレントは、BGM恋あらを優先しての口パクと思ってたけど…ただの画面上の演出だけではなかったか!?

律子さんが口パクすると、何か悪いことが起こるのかも??
関わった人の人生を狂わすとも律子さんも言ってたけど…。

律子さん、時代を映す鏡でもあるけど黒天使でもある?
そして律子さんの声の無いつぶやきは不幸の始まりってこと…??涙
悲劇。

 

律子さん、電車の窓越しに小浜に手渡したのはスタンダールの『赤と黒』。
この作品、立身出世を目指す青年の身分違いの恋を描いたものですねえ~。
律子さん、自分と小浜の恋を重ねているのね…。
もう思わせぶりな!
そんなことするから諦められなくなるんだよー!
律子さん、2人も死なしてるんだからもちっと反省しようよ…。
中身ジェームスだから懲りないんだろうけど…。

 

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