【澪つくし】感想ネタバレ 第85話 村長、いよいよ辞職

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第85話

昭和5年9月6日の高神村騒擾事件以来、外川の漁師たちは漁に出なかった。
逮捕された漁師達への義理立てで処分が決まるまで船を出さないと申し合わせていた。

かをるのところに漁師の子供たちが「お父さんはどこ」と泣きながらやってきた。
かをるは子供たちをなだめ食べ物を与えた。

納屋では漁師たちが貧相な食事に意気消沈。
外川で漁師をするのもそろそろ潮時かと話している。

 

かをるは惣吉たちに差し入れを入れようと八日市場検事局に向かう途中、久兵衛と梅木にバッタリ会う。
かをるは急ぐとその場を立ち去ろうとすると、久兵衛は駅前送ると言い、荷物を人力車に乗せさせた。

駅で電車を待っているとき、かをるは久兵衛に、るいと清次が外川に来て久兵衛に謝れと言ったことを話す。
すると久兵衛は今更謝ってもらっても遅いと言い、それよりも自分の言った通り政治に首を突っ込むとろくでもないことになるだろうと説教。
しかも惣吉は村民を煽り立てて暴動を起こしたと、けしからんと言った。
するとかをるは、あれは暴動ではないと反論。
武器を持って襲撃したら立派な暴動という久兵衛に対しても、武器と言っても鉄砲や刀を持っていたわけではないとも。
さらに火をつけてもないし略奪もなかったのは村も人に節度があったからだとかをるは訴えた。
久兵衛はかをるのことを、まるで弁護士みたいだ言い、2人は笑った。

電車が到着した。
久兵衛は別れ際
「いよいよ困ったらいつでも家に帰って来い、遠慮はいらんぞ」
と言ってかをるを見送った。

父の複雑な愛情をしみじもと感じ、かをるは嬉しかったが、その反面絶対に帰るわけにはいかないとも思った。

八日市場の検事局では被疑者との面会は許されていない。
かをるは吉武一家7人分の差し入れを済ませて検事局を出ると、ちょうど取り調べを受けに行く惣吉たちに遭遇。
かをるは「みんな元気だから家のことは心配しないで」と精一杯の声を出して伝えた。

家に戻ると、村長辞職の一報を聞いて善吉が興奮。
ツエはこれで惣吉たちが釈放されると喜ぶが、とねはそうは喜んではいない。
村長の辞職と惣吉たちの罪は別だと言う。
かをるはせめて村長辞職の情報だけでも伝えられないかと話すが、とねはそれも難しいだろうと言った。

その頃、坂東家にも村長辞職の一報が。
村長・名取が実際に不正を行っていたらしいと知った久兵衛はショックを隠せない。

その情報は翌日の新聞にも大きく記事になっていた。
新聞によると、名取圧右衛門だけでなく滝沢収入役も共に罪を問われれる事態となっていた。

 

いよいよ村長辞職

高神村騒擾事件、年越しにはなかなかキツイ案件ですが、いよいよ進展の兆し!

とうとう村長の悪事がバレることに。
いい加減ちゃっちゃとコレ終わらせて、キリリ!ときれいなお顔の惣吉さんを拝みたい!
早く惣吉さん出てきて~!

しかし、とねさんは、
村長が辞職しても、惣吉たちの罪は別!とキッパリ。
さすが、筋を通す、気風の言いお人柄のとねさんですが、
笑って切腹しよう~!って赤穂浪士の世界で…。
コレもまた酔いしれてる…!!
ちょっと不安(笑)
1985年当時はコレもまた美学…!って感動している人も多かったのかしら?
2021年に見ている者としては、もうちょっと冷静にな!って言いたくなるwww

逮捕された47人=四十七士としていましたが、本当に47人だったのかしら?
コレ本当だったら、確かに「昭和の赤穂浪士だ」って沸いたんだろうなあ。
テレビがあったらそれこそワイドショーで大騒ぎだわwww

 

久兵衛さんとかをるの会話にほっこり

この重~い高神村騒擾事件に久兵衛さんのシーンは癒し。
やっぱりどう考えても入兆の正解は上品!
見ていてホッとします。

そして、津川雅彦さんのダンディーぶりが!
白いスーツが良くお似合い!
こんなダンディーな人がパパっていう設定も昭和少女漫画の妄想まんまでいい♪

今日の一番印象的だったのは、久兵衛さんとかをるのやりとり。

この前、あんなに激しい言い合いをしてしていた二人ですが、今日のやりとりは最高面白かった!

  • 村民を暴動なんてけしからんと言う久兵衛さんに、かをるは暴動ではない。
  • 武器を持って襲ったら十分暴動という久兵衛さんにに対して、かをるは刀や銃じゃないから武器とは言えない。
  • 家を壊したりしたら十分暴動だという久兵衛に、火を放ったり略奪しなかったのは村民に節度があるから!

 

とかをるは延々言い返します。
しかしこの2人の今回のやりとりは、この前の感情的にバチバチにぶつかる言い合いではなく、とんち問答みたいでコミカル!
このやりとりのトーンが非常に可愛らしくてチャーミング。
そして久兵衛さん、威厳ある父ではあるけど尊大ではないこともよく分かる。
子供だからと言って見下しているわけではない!
久兵衛さん、いいパパ!

そして何を言っても冷静に言い返してくるかをるには本当の芯の強さが伺えるし。
その気の強さは、さすが久兵衛さん譲りだわあとも感心する。
親子そっくりの口喧嘩だよとも笑える。
そして科捜研の女はここから既に始まっていた!ともwww
久兵衛さんには科捜研ではなく「弁護士みたいだ」と笑われましたが。

この「弁護士みたいだ」でやりとりを締めくくるのもユーモラスでいいわあ。
この、怒っててもこういったオチで締めくくる久兵衛さん、度々見受けられますが、事態をしつこく引っ張らず、その引け際が見事だなあと。
ウィットがあっていい!
ジェームス、センスいいわ。
そしてこの空気感を作り出す津川雅彦さんと沢口靖子さんの演技のセンスにも感動。

2人の息の合い方に、沢口靖子さんホント、演技上達してるわあ~と改めて感心してしまいました。

 

明日以降、惣吉さんはどうなっちゃうんだろう~?
かをるたちに早く明るい未来が来ますようにー!
そしてストーリーが前に進みますようにー!(笑)

今年もどうぞよろしくお願いいたします。