【澪つくし】感想レビュー 第83話 惣吉逮捕に久兵衛も動揺

『澪つくし』あらすじ(ネタバレ)第83話

坂東家では久兵衛と英一郎がそうめんをすすっている。
千代の新盆なのに律子が帰ってこないとハマがぼやいている。

そこへ梅木がやってきて高神村で村長の襲撃事件があったらしいと報告。

久兵衛は村長の安否を聞くが、それはまだ分からない。
久兵衛は梅木に高神村にすぐに調べに行き、名取村長に会えたら坂東家に避難するよう伝えた。

 

名取村長は、記者たちの取材を受けていた。
「村民は村長の施政に反対して行動を起こしたのでは」
「使途不明金問題が絡んでいるのでは?」
という質問に、自分は信念を持って村政にあたっていると身の潔白を主張。
「事件の発端は村長の責任として引責辞任する気はあるか?」
という質問に、
「なぜ私が辞任しなくてはならないのか!」
と、断じて辞職はしないと宣言。

 

吉武家では今後の漁について相談。
かをるは打撃を受けたところの漁師たちを集め一ケ統を組んではどうかと提案。
しかし、漁とは海に出たら一心同体、やたらによそのメンバーと組むのもなかなか難しい。
しかしそうも言ってられない。
それに、村民のために行動を起こしたところが漁が出来ず、二の足を踏んだところが漁ができるなんて納得がいかない。
とねは、他の地域から漁師を集めようかと言い出した。

そこに、英一郎が現れた。
英一郎はかをるが心配で様子を見に来たのだ。

英一郎は惣吉が逮捕されたと聞いて驚く。
しかし、かをるは惣吉は貧しい漁師や農民のために立ち上がったから誇りに思っていると言った。

英一郎は久兵衛に何か伝えることはないかと聞くと、かをるは特に無いと答えた。
すると、とねが久兵衛に伝言があると。
かをるは惣吉を罪人にさせたくない一心で打ちこわしの計画を止めようとした。惣吉は離縁しようとした。2人は苦しんだ挙句の決断だった。吉武家の嫁になりきった。2人は心底愛し合っている。
どうか事件の白黒がハッキリするまで惣吉を責めないでほしい。
そして2人の中を引き裂かないで欲しいと、とねは言った。

 

久兵衛は梅木から報告を受ける。
村長もぎんも無事だったが、村長宅は目も当てられない状態になっている。
さらに、逮捕者には惣吉の名もあることが分かった。
惣吉が逮捕されたと聞き久兵衛は驚きを隠せない。

 

警察では逮捕者は厳しい取り調べを受けた。
襲撃の指揮を執った寺本孝三郎はもちろん現職議員4人が逮捕。

 

吉武家は、漁師の動揺する家族たちが駆け付けた。
かをるは、この件が新聞に出て、国や県が調べて村の現状が明るみに出たら必ず良い結果が出ると皆を説得した。

 

入兆では、ハマがかをるのことを心配している。
いっそのことかをるは引き取ったらどうかとハマは言う。

英一郎は、とねの伝言通りに、事態の全容が掴めるまで惣吉を責めないでほしい、かおると惣吉の仲を裂かないでほしいと訴えた。

 

数日後間違って逮捕した者や、意味が分からず参加した者は釈放され、事件の重要人物は八日市場の検事局に護送された。
護送される列の中に惣吉を見つけたかをるは割って入り「後のことは心配しないで」と伝えた。

 

久々の坂東家。久兵衛さん!

久々に久兵衛さんに会えました。
整然としてキレイな坂東家の住まいを見られるのもなんだかホッとします。
これまでむさくるしい漁師たちのシーンばっかりだったから…!

しかし久兵衛さんに会えて嬉しいと思う日が来るとは…!
意外と久兵衛さんにハマってたんだな、自分。

 

ハマー、逮捕されたと知ったら惣吉さんのことボロクソ言っててビックリ。
あれだけ惣吉さんのこと褒めてたのに騙されたなんて言い方して…ショック。
でも保守的なハマーにしたら“逮捕”となれば途端に“悪”になっちゃうということかも。
久兵衛さんもそう。

それほど、一般常識としては警察は絶対だったということですかね…。

 

梅木は外川の事件を聞きつけて、調べに行きますが~。
梅木ー怒!
久兵衛さんの犬と言っても、君は若者世代でしょっ!
もう少しリベラルな心を持って欲しいよ!

梅木、優秀みたいだけど入兆の奉公人としての生き方しかしてないし…だから小粒?

かをるに対するやきもちも入ってるから仕方が無いとはいえ、もうちょっと広い目で見なさいよとイライラしてしまいます。
元々、柴田恭兵カッコいいから好きなんだけど。
危ない刑事、ちゃんと正義の目も持ちましょうよぉ!!

かをると惣吉、どこまでもロミオとジュリエット

かをると惣吉、また離れ離れです~涙

一目惚れの2人が、あらゆる困難を乗り越えてやっと結ばれました。
澪つくしは和製ロミオとジュリエットということでジェームス三木氏は書かれたそうですが、
和製のロミオとジュリエットはこれだけでは終わらず。

結婚してもまた引き裂かれるのねー!
まあ、半年放送だから、これでハッピーエンドで終わるわかには行かないからね。
にしてもジェームス、ロミジュリ設定に執着ねwww

 

 

高神村一揆を描く意義

昨日も書きましたが、高神村一揆は、当時全国で頻発していた一揆や労働争議が活動家が扇動して起こしていたものに対して、一般の村民が自分たちの意志で蜂起したとうことで意義深いようです。
一揆についての歴史研究ではよく取り上げられる一件のようです。

銚子の漁師たちがいかに正義感が強く、エネルギッシュだったか。
そんな漁師の気質を肌で感じる象徴的な出来事と言うことですね。
惣吉さんは、その事件を語るに最もふさわしい人物ですね。
惣吉さんが、大漁だったときの高揚感を話していたことも思い出しては重なります。
イワシを大量に船に積んで浜に戻ってくるとカモメが飛んでくるって言ってた…。
そんな雄大な景色の中で育った哲学、感性…。

そしてこの事件は、オフィシャルな“郷土史”には抹殺されているらしいです。
銚子の黒歴史というところでしょうか。

そこに敢えてメスを入れたジェームスも、なかなかエネルギッシュな反骨精神の持ち主。
かっこええじゃないか、ジェームス!

 

本日は「恋あら」1,2番

高神村事件の描写には他のネタを放り込みづらいのかもしれませんが、本日も早めに終わり。
本日は28分で終わりでなく27分!
1分早い?
と思ったら1番と2番!

「恋あら」より本編見たいよお!
こんなターンで「恋あら」合わないよぉ!
とついつい思っちゃうー。

でも、これ昭和60年当時ならではの呑気さかも。
まだこんな感じで大らかにやってたのかも。