【澪つくし】感想ネタバレ 第75話 律子は東京に行きたい、英一郎は銚子に残りたい…男女逆のアイロニー

『澪つくし』あらすじネタバレ 第75話

かをると惣吉は千代の葬儀に出向くが、門前で梅木に止められてしまう。
納得できないかをる。
そこにるいが出てきて、惣吉とるいに説得され、葬儀には出席せず帰った。

 

葬儀も一通り終わると、律子は久兵衛に東京の築地小劇場で女優をやりたいと言い、英一郎は高等学校受験は諦めて家に残ると言い出した。
律子と英一郎、女と男とやりたいことが逆だと嘆く久兵衛。

ただ、律子は久兵衛がるいと再婚してるいと仲睦まじくする姿を見たくないからだと言った。
久兵衛はるいを後妻に迎えるつもりは無いと突っぱねた。

 

 

嫉妬心でメラメラの梅木

嫉妬でメラメラの梅木は、かをると惣吉を門前払い。

コレ、意地悪満載だよねえ~!
その証拠に、るいさんが来たとき、やべえってなったwww
まあ久兵衛さんの忠犬だから仕方ないが。

「梅木さんに言われることじゃないわ」って言う、かをるはやっぱり芯の強い子!

 

るいさんに「旦那様の体面ってものがあるでしょう」と言われてその場は収まりました。
まあ梅木の顔も立った。

梅木に対して、惣吉さんはどこまでも清々しい人ですね。
るいさんに言われて事の真意を察して「お邪魔しました」と自分が悪かったと認めて引き下がりました。
そこの潔さが素敵。

まあ久兵衛さんはいいとして、名取村長とぎんさん夫妻がネックだから。
葬儀の場がチーーーーンってならないようにするためにもそれが賢明。

 

惣吉さんは外川に帰った後も、かをるたんをフォロー。
きちんと慰めてました。

涙が溢れるかをるに手拭いも渡してくれて…どこまでも爽やか。
しかし…涙をぬぐうかをるの目には…涙が無い!爆

さんまは納屋でパシリ

巻き網漁は何十人もの漁師の共同作業。
一糸乱れぬ行動を行わなければならないということで、さんまは…いじめ。

誰かが腹いっぱいと言えば、食事はやめ。
誰かが暑いと言ったら寒くても服を脱がねばならない…。

こういうイジメ、軍隊でも、体育会系部活でも…ありがち…。

今だったらこんなシーンはNGでしょうねえ。
このドラマでも当時の風習として描いていますが、さんまがやってても笑えないわねえ。

 

イワシ漁のビジネスについてとねが解説

先週とねさんは漁師の料理を教えてくれていましたが、本日は漁師のビジネスについて。

イワシは安すぎる。
安いから沢山捕りまくって売るしかない。
そうすると余計に値が下がる。
網繰漁は自分の首を絞めているようなものだそうです。

なかなか報われない職業ですね。

そして値付けについても漁師は仲買人の入札に任せっきりなので漁師の思う値段を付けられないそうで。
コレって最初に仲買人にしてやられちゃったってことかしら…?

また漁師は危険と背中合わせ。
河口の難所では今でも遭難者の骨がゴロゴロ出てくるらしい。

なんでそんな危険な思いをしても漁をするのかわからないととねさん。

漁師は報われない上に危険と…大変!

「港が新しくなり新造船が出来るまで生きておいて欲しかったですねと」慰めるかをるにとねさんは、仏壇に手を合わせながら
「世の中思うようにはならないもんだよ…」
って言ってました。
フラグ!?
…怖いんだけど…この言い方…!!!
かをるにそんなこと、怖いから言わないでーーーー!

 

律子は女優になりたい!

葬儀もひととおり終わり、やっと家族水入らずになれたという感じの久兵衛、律子、英一郎。
千代の祭壇の前で久兵衛さんは千代のことを忍びます。

律子が、千代にそっくりだと言う久兵衛さん。
うるうる切ないですねえ…。
そっくりだと言われて律子も少し嬉しそう。

こういうところ、やっぱり家族なんですよねえ~。

…っとしんみりしているところに、律子さんまた爆弾投下!爆
千代さん亡くなって早速!爆

律子さんは東京に行きたい。
築地小劇場の文芸部員の募集がありそれに応募したいと。
築地小劇場の女優を目指したいんだそうです。

律子さん、お父さんが好きだから、親孝行したいから頑張りたい。
自分自身の思う通りの生き方をしてみたいということですよね…。
イプセン『人形の家』だわあ~。

しかし、久兵衛さんは『人形の家』のノラの気持ちなんて分かるはずないんだから無理無理~笑

そうか、律子さん、かをるの惣吉さんのことを諦めるなって言ってた時も、子供が幸せになってさえいれ最終的に親は納得するって言ってました。
それを信じて自分自身の幸せを追求する律子さんということね。
哀しいかな、律子さんがそう思えるのは久兵衛さんがきちんと愛情いっぱいに律子さんを育てたからこそね…。

うーん、世代間ギャップの哀しさですね。

ところで築地小劇場とは、水橋が小浜に読ませた『何が彼女をそうさせたか』を上演した劇場であり劇団。
ということはプロレタリア演劇の集団ですね。
まあ律子さんなんだから当然そうじゃなきゃ女優になろうとは考えないんでしょうけど。

でも、これから言論統制もより厳しくなる中で、律子さん大丈夫か心配。
戦争に向かう中、演劇活動を続けられるのももうあとわずかな時間しかないし。
捕まるかもしれない…。
律子さん、やっぱり不安しかないわ。

 

英一郎は銚子に残りたい!

今日は英一郎が爽やかに律子を擁護。
「人にはそれぞれの生き方があると思います」
と、律子は女だけど銚子に埋もれている人間ではない、その代わりに自分が久兵衛の元にいると言いました。

英一郎、こんなに毅然と言えるようになって…成長したわねえ!

そして受験は諦めた。
自分には高等学校に行く学力はムリだと分かったと。

久兵衛さんにとっては千代さんが亡くなった上に2人の期待外れな宣言。

律子も、英一郎と自分が反対だったらよかったと言います。
チグハグのアイロニー笑える。

しかも久兵衛さんが哀しみの淵にいるところで…。
まあ家族として次のことを考えるタイミングということで自然ではあるけど…。
残酷だよ、ジェームス!笑

しかし、久兵衛さんがショック受けちゃうのも
「女は女らしく、男は男らしく」の意識が強すぎだからだよねえ。
そこがガチガチじゃなければ…。

昭和60年にして、すでにジェンダー問題について定義しているジェームスです。

 

律子が決断した理由が泣ける

律子が東京に行こうと決めたもう一つありました。

それは、久兵衛がるいと再婚してるいと仲良くしている姿を見たくないから。

千代さんがいなくなると、完全に律子さんの居場所が無くなる…と心配していましたが、やはりそれが原動力。
律子さんにしたら、たまらなく嫌だもんね。
どんなにるいさんがいい人だとしても、律子が納得したとしてもイヤだよね。

ああ…ということは、久兵衛さんは律子の東京行きを許すしかなくなりますね…。

 

坂東家のファミリーを操るのは…千代!

千代さん、遺言で、るいを後添いにすることを久兵衛さんにお願いしました。
許すというのではなく、お願いするという形で。

千代さん、当初のるいさんに対するドロドロ、笑顔で嫌味チクチクは卒業して、るいさんしか久兵衛を世話できるものはいないと託しました。
それは、美しい話でしたけど~。
私も涙ウルウルでしたけどぉぉ~。

コレ、やっぱり久兵衛さん、手玉に取ってるねえ!爆

千代さん…最初から良い人そうで、実はるいさんにプレッシャー与えてて…でもやっぱり良い人…となったところで、
最後にやっぱりコレ罠だったか!?っとwww

状況が変わると、善も悪になる、悪が善意見える。
千代さんの最期が美しく、優しい人で終わるかと思ったら…また策士だ!爆
永遠に久兵衛さんを言いなりに…www

久兵衛さんの「死んでからもわしを管理するつもりか、千代!」からの、千代さんの遺影の笑顔が笑える。
こんなブラックジョークってあるぅ!?

ジェームス脚本、こういうところがつくづく面白いわ。

そしてこんなブラックジョークの後での、恋あら2番。
いろいろ面白いwww