【おちょやん】ネタバレ・感想 第5話 毎田暖乃ちゃん…凄いっ!女優っ!

テルヲと栗子が、ヨシヲと自分を奉公に出そうとしていることを知り、千代は栗子にますます嫌悪感。

ヨシヲが慕ってくれていると知った栗子は料理を作ってくれる。
千代は栗子に心を開かないままだが、ヨシヲは美味しそうに食べている。

村の男たちも栗子の三味線を聞きたいとやってきた。
栗子がお金を取ると言っても構わずデレデレ。

 

千代は、近所のおばさんから栗子のお腹に子供がいることを聞く。
テルヲに確かめたがそれは本当だった。
だから、口減らしのために千代とヨシヲを奉公に出そうと考えているのだとテルヲは説明。

口減らしのためなら千代だけで十分、なぜ幼いヨシヲまで奉公に行くのかと千代がさらに突っ込むと姉弟で一緒にいられるようにとの栗子の配慮だと。
「うちらが邪魔なだけやろ!追い出したいんやろ!」
と千代が言うと、奥から出てきた栗子が
「その通りや!」
栗子はテルヲとお腹の子と3人で暮らしたい。

怒りに任せて千代は栗子のことをボロクソに言う。
「そんな不細工な顔見たくないわ!大っ嫌い!!」
千代は絶叫。

すると、ヨシヲが千代の肩に手を置いた。
ヨシヲの目は悲しそう。

千代はハッとして栗子に向き直った。
それでもヨシヲは栗子のことが大好きだ。
新しいお母さんが来てくれて喜んでいる。
だから、ヨシヲだけはこの家に残してあげて…と
千代は栗子に頭を下げた。

 

その後、奉公の話はとんとん拍子に進み、千代は大阪の道頓堀の芝居小屋に奉公が決まった。

 

千代は小学校の先生のところへ。
この前来てくれたお礼とお詫びに卵を持って行った。

小学校の先生は、この前千代が「普通の子になれない」と言ってたことについて「それでいい」と言った。
いろんな子がいてそれぞれ頑張っている。強いて言えばそれが普通。
だから学校なんて行けなくても竹井さんは普通だと千代を慰めた。

 

千代は勝次にも卵を持って行った。
「またな」と言う勝次。
小林家のおばあちゃんは無言で千代の手を握りしめた。

 

出発の朝。
栗子は見送りもせず奥の部屋で三味線を弾いている。

 

「ねえやん、早う帰って来てや」
意味が分かっていないヨシヲに、千代は返事をせず、振り返りもせず走って家を出た。

 

走る千代をテルヲが追いかけてきた。
テルヲが千代に手渡したのはおかあちゃんの写真。
「コレがあると栗子は嫌がるし、千代が持ってた方がいい」
テルヲは笑った。

「お父ちゃん!」
千代は帰るテルヲを呼び止めた。
「ウチは捨てられたんやない。家がアンタらを捨てたんや!」
そう言い捨てたまま、千代は一度も振り返らずに歩いて行った。

 

段々と千代の居場所が無くなってきた

ヨシヲは栗子のことが好き。
栗子もヨシヲが新しいお母さんだと喜んでくれていると分かってご飯作ってくれました。
それを食べるヨシヲは嬉しそう。

村の男たちは栗子さんの美貌にメロメロ。
お金取るって言われても三味線を聴きにくる~!
よかった!栗子さん商売したらどうだろ?(笑)

近所のおばちゃんも。
昨日「女郎上がりのドスベタ」って言ってたのに今日は「新しいお母さん」って…。

栗子、段々村に馴染んできてる~。

千代の方が段々居場所無くなってきてる…。

 

素直になれない、すれ違いのやりとりで溝は一層深く…

セリフは嘘つき。

千代も、テルヲも、栗子も…素直になれなくて。
言えば言うほどすれ違う。
そのやりとりが切ない。

千代も本当は新しいお母さんと仲良くしたいんだものね。
栗子もそう。
でも千代が受け入れてくれないから、それなら、お腹の子を守るために千代とヨシヲを排除しようと鬼になる。
これから母になる栗子は、千代やヨシヲのことを不憫にも思うからその辛さも乗り越えて。
テルヲも寂しい。自分の子供でないことは千代には言えない…。

 

一番大事な根っこの部分、本当の本音をカミングアウトしたほうが実はスッキリ、話が上手く進むんだけど、でもその根っこって、その人の心の傷となっている部分だから…なかなか言えない。言葉にできるものではない。
自分の一番触って欲しくない部分を隠そう、自分を守ろうと言葉を発するけど、その言葉の方がかえって人を傷つけてしまう。
そしてそれを繰り返すことで、どんどん人との溝は深まる。

きょうの千代、栗子、テルヲのやりとりは、まさにその哀しさが詰まっていました。

そして栗子への暴言が止まらなくなってどうしようもなくなった千代の肩に、ヨシヲの手が。
ヨシヲの哀し気な表情が、千代の暴言にストップをかけました。
完全武装した千代の心を解きほぐしたのは、ヨシヲの純真さ。

でも、その純真さこそ、千代を完全に孤立させると言う残酷さでもある。

それでもヨシヲが可愛いお姉ちゃんの千代はヨシヲを守ろうとして、栗子に頭を下げる…。
千代のけなげさに涙腺崩壊です!

 

テルヲにお母ちゃんの写真を渡された千代

その上、ラストシーンはもう、涙が止まらないー!
毎田暖乃ちゃんの演技がもう素晴らしくて…!

ヨシヲの呼びかけにも答えずに無言で、走って家を飛び出していった千代ですが。
テルヲが追いかけてくれて、嬉しい笑顔。

お父ちゃん、何かと思ったらお母ちゃんの写真を持ってきてくれた…。

テルヲ、不器用なテルヲ。
テルヲとしては、お母ちゃんの写真を千代に渡すのは、テルヲにとっても身を切るような思い。
でも千代に精一杯の愛情を込めた餞別の品。

千代もお母ちゃんの写真を持てることは嬉しい。
…でも、それは、テルヲがお母ちゃんの写真をもう持たないと言うことで…。
家族が崩壊するという意味でもあり…。

そう思っているところへ、テルヲの「栗子のが嫌がるから」が殺し文句に!

テルヲは必死の照れ隠しなんだけど…。
お母ちゃんがいた頃の家族の形を全否定したことになってしまい千代の心を完全に傷つけた。

「ウチがあんたらを捨てたんや!」
は、傷ついた千代ちゃんの最後のプライド。

家族だからこそ、こういうすれ違い、こういう傷つけ方あるある。

今日の“セリフは嘘つき”には、胸が締め付けられる思いでした。

 

毎田暖乃ちゃん、スゴイ!すごすぎる!

毎田暖乃ちゃん、毎日演技に感心していますが、もう…今日は…!
もうこの子、子役じゃない!!
女優だ!女優!!!

ちゃん付けなんで申し訳ない。毎田暖乃さんってさんづけさせていただきますー。

今日の演技、シーンごとに泣かされました!
栗子の妊娠を知ったりヨシヲの気持ちに気付いてハッとする演技、啖呵を切る演技、強がって笑う演技…そして泣く演技!

何種類の泣き方使い分けてるぅ!?
圧巻…!

泣いて「ヨシヲだは残して」とお願いするときの涙はもちろんだけど、先生や勝次に別れを告げるときのじんわりと出る涙、おばあちゃんに手を握って貰ってつい溢れる涙、「ウチがあんたらを捨てたんや!」と言ったときに頬に一筋流れた涙…小学生でなんでこんなに泣き分けられる!?!?

小学生でどれだけ引き出しがあるの?とビックリ。
脚本の解釈が素晴らしいよねえ。読みが深い。

小学生でコレって、今後どれだけになる?
大物女優誕生だわ!

ウチの娘は中2で朝ドラには辛口コメント多しなのですが、今日の千代には見入っちゃってました。
「何この子、凄いーーーっ!」
って叫んで学校に出かけて行きました。

 

明日はいよいよ大阪道頓堀。

トータス松本はもう出ないのかな?