【おちょやん】感想・レビュー 第2話 継母・栗子はおはぎを横取り

『おちょやん』あらすじ(ネタバレ)第2話

10日ぶりに戻ってきたテルヲは新しい母・栗子を連れてきた。
千代はこれで家事も鶏の世話もお願いできる。
小学校に行けると大喜び。
しかし、朝になっても栗子は起きてこない。
千代は大慌てで家事を済ませて登校。

初めての学校。
隣の席は隣の家・小林家の勝次。
千代は字も読めない状態だがこれまで習ってないだけと気にしない。
千代は勝次のおはぎの弁当を狙ってかけっこの勝ち負けを賭けるが、あっさり負け。
もちろん弁当を持ってこない千代は、渡す弁当も無いが口達者な千代は上手いことおはぎのお弁当を分けて貰うことに。

優しい勝次はおはぎの残りを弟のヨシヲにも持っていくよう言ってくれた。

家に帰ると、栗子は部屋を荒らしていた。
テルヲのことがアテが外れたと思った栗子は金目の物を探していたようだ。

栗子は家のことを全くせず三味線を弾いてるだけ。
その上千代に夕食はまだかと言う。

怒った千代は鶏小屋にいるテルヲに栗子の文句。
しかしテルヲは栗子のおかげで千代は学校に行けたと言い、千代は言いくるめられてしまう。

弟・ヨシヲが千代の持ち帰ったおはぎを食べたい!と騒ぎだしたので家に戻ると、栗子が食べてしまっていた。
千代は激昂。

その夜、テルヲは栗子がどこかに逃げたと大騒ぎ。
家を出たテルヲは、それからまた暫く家に帰ってこなかった。

 

トータス松本と毎田暖乃ちゃんの演技でキツイ内容も笑える

お父ちゃんテルヲはグダグダのいい加減な飲んだくれ。
いきなりヘンな女の人連れてきてその女がメチャクチャで…って。

これ浪花千栄子さんってコレ本当にそうだったんだよね…。
いやこんなもんじゃなかったらしいですね。
浪花千栄子さんを描くなら描くの必須の要素なんだもんね。

 

本当だったらドロドロなのに…。
でもトータス松本さんとと毎田暖乃ちゃんの演技のおかげで不思議と笑えるー!
特にトータス松本、面白ーい。
グダグダなんだけど、なんだか憎めなくて。
すごーくいい加減なんだけど、全然悪気無くて。
千代たちのことを疎ましく思ってるわけでもなくて。
なんだかすごーーーーく頭悪いんだろうなあ~笑笑

で、千代ちゃんも一生懸命なんだけど所詮子供で。
その都度その都度単純にお父さんを信じて騙されちゃう。
子供らしーい単純さがあっていい。
まっすぐなお目々と元気さがいい!

テルヲと千代、栗子を連れてきた直後やり取りも、千代が栗子ことをテルヲにクレームした時のやりとりも、なんだか…笑える!
テルヲさん、人のいいような、純粋のような…。
イヤ、やっぱり騙してる?
イヤ、本気で信じ込んでる?な感じ?
んで、結局千代ちゃんを丸め込んじゃう感じな。

飽くまでも悪どい感じではなく、この人童心なんだろうなと感じつつも、そうとは言い切れない。
ドロドロのようで、よく見るとそうでもなくて…。
どこまでも、どこまでもグレーーーーっ!

そんな加減が独特でいいなあ。
だから何ともおかしくて笑ってしまったー!

トータス松本さん、すごーく面白いなと。

で、千代ちゃんの、気が強いけどやっぱり丸め込まれちゃう子供っぽさが面白いし。
その単純さもテルヲの娘だなと!笑

なんだろうね、この感覚。独特で面白い。

 

勝次は、いい子!

千代の家がどん底の一方で、きちんとしたお家の小林家。
そこに育った勝次君はやっぱりいい子!

千代はかけっこで賭けて勝次のおはぎをゲットしようとしましたが、千代は全然足が遅くて負け(このオチもオモロ)。
で、おはぎを勝ち取れずなのですが最終的に上手いこと口八丁で巻き上げますが、そこテルヲの才能を色濃く引き継いでるわ!爆

でも、愛情いっぱいに育った勝次君はすんなりと千代におはぎを分けてあげる。
さらに、おはぎの残りを弟・ヨシヲにも持って行ってあげなよと。
勝次! なんて優しいの!(;_;)

勝次を通して、千代ちゃんの毒部分を見せているってこと。
確かに「うちはかわいそやない!」と言えるほど千代にも毒があり。
良くも悪くも、千代は現実を受け入れて生きているのね。

この勝次君、カワイーイ!
いかにも昔の子どもって感じで素朴で。

弟のヨシヲもすごく可愛い!

毎田暖乃ちゃんといい、子役の子たちが可愛いし、上手いし。
おかげで楽しんで見られます。

 

栗子はおはぎを横取り

ただ、栗子がおはぎを食べちゃって…ってくだりは、個人的にはキツかったー。

栗子にとって全然アテが外れてたのは共感する。
風呂が無いなんて論外でしょ。
だから家事する気ゼロなのは分かる。
三味線引いてるだけなのも気持ち分かる。

でもさすがに子供の持ってきたおはぎをっていうのは…。
栗子はどうせ、千代とヨシヲに辛く当たる人なんだろうとは思ってるけど、個人的には辛すぎた。元々関西の吉本新喜劇とかの笑いがあまり理解できない方なので、だからかな?

 

幼少期の不幸設定もブラックユーモアに!

どん底の貧乏設定。
これはおしん以来の貧乏では?
そして、家族に味方が一人もいないところがおしんよりキツイ。

個人的に見られるかなあ…汗と、今日も恐る恐る見ているところはありますが…。

でもこの不幸設定を丸ごとブラックユーモアにして描いているところは斬新で面白いなあと。
そしてテンポの良さとスピード感ね!
おかげでベタベタグジグジと後を引かないので、どうにか。
この不幸設定、極貧設定をどう見られるように表現するか駆使されているなあと思う。

一旦栗子が退散したのも後を引かないためなんだろうけど、また帰ってきてからどうなるか。
これからますます不幸になるんだもんね。
個人的に耐えらえっるかどうか…。

速い展開、テンポ、独特のユーモアセンス…
モデルの人の激しい不幸設定をどう切り取って笑いにしていくのか、そこが見ものかなあ~