【澪つくし】感想・レビュー 第56話 小畑(高品格)もハマー(根岸季衣)も惣吉にほだされた

『澪標』あらすじ(ネタバレ)第56話

惣吉は、かをるとの結婚をけんもほろろに断られたが、それでも入兆に通い詰めた。
久兵衛の命令で、入兆の人間は惣吉を無視するよう決め込んでいた。

 

昭和3年の2月は衆議院選挙は初めての普通選挙。
それまでは一定以上の税金を納めていた者だけに与えられた選挙権が、満25歳以上の男子全てに与えられた。

今回の選挙は実質上、政友会と民政党の一騎打ち。
義弟の名取圧右衛門と県会議員の武末五郎は久兵衛を訪ね、従業員に政友会に投票するようとりまとめて欲しいと依頼。
一方律子は、広敷の若者たちに合田醤油の争議を記事にして配布し無産政党(戦前の社会主義政党の総称)に投票するよう呼び掛けた。

律子の行動を知った久兵衛は律子を厳しく叱責。
律子は、労働運動は広がりつつある、明日の選挙で成果が見えるはずだと言うが、結果は政友会と民政党の圧勝。
無産政党群はわずか8議席だった。

 

警察は、律子の刷った記事を見つけて律子が危険分子ではないかと嗅ぎ付けた。
そのことを知った久兵衛は、律子を外出禁止に。

 

その晩、かをるの部屋を律子が訪ねに来た。
律子は再び、かをるに届け物の依頼。
飯沼観音にある「零人舎」という印刷屋に行ってほしいと。
届け物の相手は水橋らしい。

かをるは嫌な予感がした。

 

 

惣吉にさっそくほだされる小畑(高品格)さん!

好青年、惣吉さんは熱心に入兆を日参。
雪の中でもキリッとしたお顔。
シュッとした姿勢で傘をさして立っています。
傘をさす姿も絵になって…いや本当に爽やかで素敵。
惚れ惚れします。

その立ち姿だけで入兆の面々もそう時間かからずほだされちゃうんじゃないー?

「血の雨降っど」の小畑さんは、さっそくほだされてた!
いち早く陥落!爆
雪の中立ち続ける惣吉に熱燗の差し入れてました!
勤務時間中に熱燗って…昔はそんなもんだったのかね?

小畑さん、「もう今日は帰りな、風邪ひくぞ」って。
ああもう完全に労わりモード。
優しいのよー。

そしてやっぱりカワイイ!
ゆるキャラっぽくていい!笑

 

そして小畑さんの言葉にきちんと礼をして笑顔で答える惣吉さん!
惣吉さん、毎回思うけど、所作がキレイ。
入兆の人たちにちょっと目が合うだけでも、きちんと会釈するし。
礼の深さも、タイミングや距離感によってTPOわきまえていて上品だし。
いかにも良家に育ったって感じで自然で。
そして小畑さんの厚意を、卑下することなくそのまま素直に受け入れるところも、育ちの良さが感じられて…。
ホント、いい子ーーーーっ!って思います。
見ていて清々しいのよぉ!

 

久兵衛さん、来客の名取圧右衛門さんと県会議員の武末五郎にあの青年は誰?って言われると、「身元のはっきりした漁師の倅です」と答えてましたが、その言い方に好意的なものを感じたような…。
久兵衛さんも、ほだされてきているかも?
それはこちらの希望的観測かなあ??笑

 

 

律子さんはせっせと政治活動

律子さんは、ガリ版で合田醤油の争議の記事をまとめていましたー。

ガリ版!
懐かしい。
小学生の頃、に文集はガリ版で作ったなあ。

律子さんは、選挙を前に広敷の連中を教育しようと必死。
銚子でくすぶってる律子さんとしては、居ても立っても居られないというのがよく分かりますが。

でも、広敷連中は、配布された記事を見て平仮名じゃないとキツイと言うし。
選挙2日前にしてまだ「選挙って何?」とうレベルだし。
選挙=入札とか言うし。
参った…。
想定以上の低レベル。
投票所に行っても候補者の名前書けるのか?って感じに話にならない。
当時の労働者って、そんなもんだったのね…。

普通選挙の開始当時の実態ってこういうことだったんだ。
教育って大切なのね…。

選挙の結果は当然ながら、無産政党はボロボロ。
政友会、民政党の圧勝。

律子さんはショボーン。
残念だけど、律子さんのモヤモヤ分からなくもないけど。
空回りなのよね…。

 

ハマーはかをるをカウンセリング

今日のビックリはハマー!

かをるに優しくアドバイスをしてくれていました。
アドバイスと言っても、惣吉を諦めるようにとのアドバイスですが。
でも女性の先輩としてのアドバイスで、表情も柔らかで話し方も温かく。
ハマーやっぱりいい人…涙。

このハマーの豹変ぶり、あまりの変わりようにちょっとビックリではありますが、でも根拠は分からなくもない。

以前かをるは小浜の件で律子をかばって濡れ衣着せられたまま黙っていましたが、ハマーは真実を知った後で少し考えを改めていました。
かをるに妾の娘だという偏見は取り払うようになってきていました。

そして本日のここまでの変わりようは惣吉さんおおかげなのではと!

ハマーは、惣吉を「漁師でさえなかったら頼もしい青年やよ」と久兵衛に言うほど高評価でした。
そんな惣吉が結婚相手にと考えている相手がかをるということで、かをるを見直したのでは?
さらに惣吉とかをるは、許しを貰えるまでは会わない!とずるいことしないで正々堂々としているしね。

人の心ってそういった出来事の積み重ねで少しずつほだされていくものね。
律子さんも、もっと地道な活動したほうがいいかも…。

 

しかしハマー、従来の考え方で諦めた方がいいよ~結婚すればじきに忘れるよというアドバイスではありますが、そのアドバイスぶりが素敵で。
いっしょに火鉢を囲んでお餅焼いて…って和やかで。
ほっこり。
ハマーの表情も柔らかで。

おしんみたいに意地悪モードだけでないところも、ホッとしてありがたいですー。

そしてかをるは、ハマーの結婚と離婚のいきさつもちゃっかり聞き出してました!
科捜研の女、なかなかやるわね。

要するに、かをると惣吉は、番頭小畑、女中頭ハマーという、入兆スタッフのツートップの懐柔に成功!!
地道な努力が功を奏して言います。
久兵衛さんの知らないところでジワジワと…!
これからが楽しみ!

 

かをるは震えが止まらない!

律子さんは、かをるにお使いをお願い。
またまた水橋のところへお届け物。

律子は、警察に目を付けられているから外出禁止をくらっている最中。
自分の代わりにということでかをるにお願いしますが…。

警察がマークってことは…コレはきっとかをるが捕まるよねえっ!

虫の知らせか、律子に頼まれたかをるは、震えが止まらない!
かをる、これまでは体がちょいちょい熱くなっていましたが、今度は震えが止まらんときました!

もしかして、かをるが警察に捕まるか、捕まりそうになるかするんだけど、入兆に通い詰めの惣吉さんが心配して着いて行ったりして巻き添えになる?
ハッ!もしかして久兵衛を訪ねに来た県会議員が、スパイ?とか言ってたから、惣吉さんがアカと疑いかけられる?

明日はどうなるか…妄想が膨らむ膨らむ!
ああ!明日が早く来ないかなあ!!
待ちきれないーーー!

次の回が待ちきれない!っていうワクワク感。
面白いドラマを見るときの醍醐味よねえと噛みしめています~。