【『澪つくし』感想】第23話 律子、見合いでタバコ!

【澪つくし】第23話感想

夢で惣吉さんとデート

出演者に川野太郎さんの名前が出ていたので、
いよいよ惣吉さんの出番!かをると会えるのね!とワクワクしていたら、夢での登場!
相変わらずじらしてくれわ、ジェームス!

惣吉さんの夢を見るなんて…いかにも乙女なエピソード。
惣吉さんの漕ぐ船に乗っているかをるの、着物で日傘を差す姿がなんともレトロ。

かをるは、惣吉さんにどこへ行こうかと尋ねられると、惣吉さんが行く所ならどこへでも行くと答えてましたー。
昨日の久兵衛と千代さんの会話の影響を多分に受けているwww
いいなあこの重ね方。

かをる、惣吉にこれは夢じゃないと言われて試しにほっぺをつねります。
沢口さん、ほっぺたをつねった、ちょい変顔も可愛いー。
変顔でも十分アップに耐えられる!!

で、かをる、つねっても全く痛くなくて、
「痛くないわ。どうして?」
って…かをるさん、そら夢だからですわ!!
夢かどうか確かめるためにつねったんだから痛くなかったら夢だよ。

夢の最後は惣吉さんが消えてしまっていました。
目覚めたとのかをるは汗だく…!
まるで悪夢を見たようで…!
いくらなんでもあそこまであぶら汗かかなくても…昔ドラマっぽいwww

 

翌朝、朝食の席で久兵衛に聞かれて夢の話をするかをる。
ホント正直者。
惣吉さんが登場したことまで言っちゃうんじゃないかとハラハラしながら聞いてましたが、そこはわきまえていたww。

しかしこのセリフに至る前のかをるは…どこ見てる!?
久兵衛さんに何をぼーっとしてるんだ?と言われて夢のことを話し出すのですが、ボーっとしているというより、部屋を出て行った英一郎の後ろ姿を心配そうに目で追いかけているのかと思った!
英一郎に何か嫌な予感がしたのかと…(笑)

で、夢を説明するときのセリフは、棒。
一生懸命暗記しましたーって感じ(笑)
確かに、3行以上のセリフはダメって言われてただけあるわ。

 

律子さんは、この夢話をフロイトの『夢判断』になぞらえて語ります。
そうかー。そんな時代なのね。
フロイトの『夢判断』研究は、1900年に発表。
そこから精神分析が発達して、人の心理にも科学的根拠があるという考えが広まって行った。
澪つくしの設定昭和2年は西暦にすると1927年。
このフロイトの精神分析、きっとその頃最先端の学問として大学の講義で取り上げられていたのでしょうね。
思想にも反映されているし、だから律子さんは詳しい。

こういう細かいアイテムに時代の匂いを感じて、いいなあ!
当時生きていた人たちが、何を見聞きして、何を感じていたのか、その息づかいをリアルに感じ取ることができてワクワクするわー。

 

英一郎は心が自由なイケメンだった!

英一郎、この前律子さんにかをるさんが恋をしていることをバラしちゃってました。
まだまだあどけないから空気読めないんだなあと思っていましたが、それは単に幼いからってワケでもないみたいですね。

今日の様子を見ていると英一郎としては、律子にも知って貰いたかったから意図的に言ったみたい。
リベラルな考えを理解できる人には、かをるのことを知って貰って一人でも多く味方を作りたいみたいな。

吉武家を訪問して惣吉さんに会ったことをかをるに報告した英一郎は、かをるに惣吉さんを好きなのかと、どストレートに聞いてきた!
おお!若者のまっすぐさよ…!

好きとか嫌いとか言ってもしょうがないと言うかをるに、惣吉と一緒になれなくても後悔しないのか?とこれまたストレートに真を突いてくる発言が…!
おお、若者の強さよ…!!

英一郎は親父の敷いたレールに黙って乗るのかとも言ってた。
これは自分への問いかけでもあるねえ。
重なるねえ。

英一郎、家族の中ではまだまだ可愛い弟のロールを演じているけど、実はいろいろとよく考えているのね。
でもくったくのない明るい性格だから、律子とは違う形で自由を実現して清々しく生きて行く気がする。

英一郎は、魚には醤油がつきものだと言っていました。
当初からなんで醤油屋VS漁師なの?
持ちつ持たれつなはずなのに?
こじつけか?
と思っていましたが、シナリオに抜けが合ったわけじゃなく、いろいろ理由がありそう。
醤油屋は紀州から来たと散々言ってるから、よそ者VS地元民ってことなのかも?

銚子の歴史的にも、英一郎は将来醤油屋と漁師の中を取り持つキーマンとなるのかもしれないですね。
銚子の歴史ドラマとしても面白くなる予感。

 

律子、お見合いでタバコ!

とうとう律子さんは山久の御曹司とのお見合い!

大学出の洋行帰りって言うから、どんなに垢ぬけたイケメンか…と思ったら…石井愃一さん。
おでこ禿げ気味のテカテカですー。
あまりにボクちゃんタイプ。
あの時代に単独で洋行してきたとは思えない!(笑)

現実ではこういう人こそ爽やかで素敵だったりするものですが、いかにもマザコンそうなオッサン!
結婚なんて考えられないタイプを持ってくるわねえ!
そのステレオタイプがいかにも昭和ドラマって感じーーー(笑)

 

フロイトを御存知だった律子さん、夫の貞操義務の判決についてお見合い相手に意見を求めました!
お見合いの席で律子さんがそんなこと喋り出すと、一同ビーーーックリ!!!
その上タバコも吸い出した!
もう完全アウト!

貞操義務の話題、今だったら、教養ある人ならなかなか面白い意見交換ができるのでは?と思うんだけど…この時代の銚子ではそんなことあり得ないのね。

律子さんは、ただのお見合いぶち壊し行為でなく、単に見合い相手がどんな教養レベルか、どんな考えを持つ人間が確かめようとしただけに感じた。
まあ貞操義務っては、見合いの席ではなかなか大胆かもしれないけどトレンドトピックについての意見交換はいいことと。
でもこの時代はそうはいかないのね。
どうせ喋れと言われても、女性の話題はお稽古事や趣味の話とか穏やかな案件でないとなのね。

昭和の主婦たちも、今日の律子さんの発言にはビックリしたり、ハラハラしながら見ていたのだと思う。
そしてその大胆さに憧れたり…。
でも令和の私は、律子さんが聞いたことは別に当然としか。
むしろ大切なこととも。
そこに時代の流れを感じるわー。

…とすると、律子さん、相当窮屈な思いをしているのだろうなあ…。
律子さんの境遇に同情もしてしまいました。

ただタバコは確実にぶち壊し行為(笑)
このタバコには当時とは別の意味でビックリしたなあもう。
今はもうタバコシーンないもんね。
確かに、昭和では女子が反抗的に何かやらかすシーンにタバコは使われてたなあ!
まだまだ、「女性がこうであるべき!」というタブーがいっぱいあって、そんなことでしか抗うことができなかったという象徴みたいなアイテムがタバコだったんだなあ…。