【『澪つくし』感想】第22話 久兵衛と千代、これも純愛 

【澪つくし】第22話感想

女中修業を終えたかをる

かをるの女中修業は無事終了。
ここからは入兆の娘としての花嫁修業。
そうそう、修業ってコレよ!
認知されて入兆に引き取られたんだから
入兆の娘として恥ずかしくないよう家のしきたりを学ぶのが本来の趣旨だったんだから!
本来かをるがやるべきことはコレ!
かをる、ハマーのせいでとんでもない目に合ったわー!(笑)

下働きでいじめられるの図、当時の朝ドラでは、おしんで大反響だったから必須項目とされていたのかもしれませんね。
かをるさん下働きさせればシンデレラ味が出るし、おかげで旧家の奉公人の生活ぶりを見せて貰えましたから。

それと、当時は視聴者の多くが奉公の経験者だったのでは?
今では怖―い!で終っちゃう女中頭のいじめにも、懐かしさを感じたりしてたのかも。

ともあれ、無事に女中修業は終了。
久兵衛さんはかをるに久兵衛さんに着物と洋服をプレゼント。
豪華なピンクのお着物姿のかをるさんの画。
いかにも大正~昭和の大柄のデザインの着物、
ピンク色が華やかで美しい~!
沢口靖子さん、お着物姿が艶やかで素敵!
目に楽しーい―!
嬉しそうな笑顔がキラキラして本当に可愛い!
見とれちゃう…。
まさにシンデレラ―!!!!
こっちも見ていて嬉しくなる~。

そして次は入兆の娘としてのレディ教育開始!

さっそく醤油の歴史に着いてレクチャー受けてました。
講師は梅木さん。
柴田恭兵、セリフが多くなってきた。

 

久兵衛さんは大らかで天衣無縫

久兵衛さん、かをるのことが可愛くて仕方のない様子。

新しい着物を着た時の目を細めて見る感じとか、本当に優しいパパ!

かをるもナレーションで言ってましたが、久兵衛さんは大らかで天衣無縫な性格。
いかにも経営者の器!

だから今回も妾の子でも気にせずかをるを連れて行っちゃう(笑)
かをるは可愛くていい子だからOK!
全てオーライ!

なるほどーだから、家族が紀州から銚子に引っ越してくるといっても、
るいさんそのままでいいんだよー!
とキープだし。
キープどころか、本妻の看病させるし。
もちろんこれは千代さんのリクエストだったけど、
まんま真に受けて喜んで着て貰ちゃう…。

うん、こうやって列挙しているとかなり痛い。
でも、本当にこの人、嘘が無いのよ。
で、底抜けに明るいから憎めないんだよぉ。
なんか、許せちゃうのよ。
なんか可愛いし…。
何言い出すか楽しみだし。
…って、いつのまにか津川雅彦さんの演技の虜になってるし!!!

 

久兵衛さん、土蔵で「御膳籠」を見つけたから海を見に行こうと千代を誘います。

「御膳籠」って何?初めて聞きました。
久兵衛さんの話では、活きのいい魚を「御膳籠」に入れて板前に担がせて、海や山に行く。
遊んでいるうちに料理ができる。
粋で贅沢な遊びだと。

なるほどー!
要するに出張シェフサービス!

御膳籠を調べると、仕出し料理を入れる方形の竹の籠とありました(Goo辞書)。

お魚入れて出かけるんだから、今のクーラーボックスか!
クーラーボックスに活きのいい鯛を入れて、車と人力車でビーチに出かけて、出張シェフが鯛をさばく…。
って超ゴージャス!
私も行きたいー!

美しい着物に、車に、海辺で出張シェフの鯛の生き造り…。
もうまさにバブリーな生活ぶり!

贅を極めた様子、これ見ていて楽しいけど、
その分、この後落ちぶれて行くことをハッキリと予言されているようで…ジワジワ怖くもあります。

 

久兵衛さん、千代に惚れてる。本妻は強し。

海辺に歩く久兵衛さんと千代さん。
砂浜に二人の足跡。
二人の人生の歩みを見るようで情緒的な画ですね~。

千代さんは、自分は損だ、結婚して22年だけど実際は半分しか一緒に暮らしてないと言います。
るいさんと私は二人で一人前だと。
わー律子が言ってたこと、まじ気にしてるー。
久兵衛さんに直接嫌味言ってるー!

でも天衣無縫な久兵衛さん、そんなこと言われても全然うろたえもせず。
「わしはお前に惚れとる。
さんざん道楽はしたけどずっと惚れとった。
これホンマやで」
と、千代さんオンリーワン宣言!
殺し文句。

その前に千代さんも紀州に帰りたいかと聞かれて、
久兵衛と一緒にいるならどこでもいいって殺し文句を言ってた。

殺し文句の応酬。
ラブラブの二人。

いろいろあっても、本妻が一番ということね~。
何があっても本妻の座は強し。

でも久兵衛さん、
千代さんに対して言っていることは本心で嘘は無いのだろうけど、
るいさんもるいさんで今も好きでその気持ちにも嘘は無いんだろうな。

で、るいに同じようなことを言われても、
るいがいないとダメとか平気で言っちゃうんだろうね。

そこには久兵衛さんなりのセオリーがあるんだろうと感じます。

女性はオンリーワンと言って貰いたいけど、男性はそうとは限らない。
でも裏切ってるのとは違う…。

男性はそういうものなのかも?
それはジェームス三木の恋愛におけるポリシー?

…え?ジェームス!そいうこと…???

 

今日のかをる、セリフはほぼゼロ

 

今日は、実はかをるさんのセリフは殆どありませんでした。

唯一あったセリフは、海辺で出来上がった鯛のお造りを前に、久兵衛が昔のお金持ちはこうやって派手な遊びをしたんだよ~って説明しているときに
「お大尽の遊びだったんですか?」
と聞いたのだけだったと思う。
もちろん、心の動きの描写はあるけど、そこは全てナレーションで。

ジェームス三木さんのインタビュー記事を見ましたが、沢口さんは当時はデビューしたてでほぼ素人。
3行以上のセリフは与えないでと言われていたと。
だからということもあるでしょうが、ここまでヒロインがセリフが無いとはめずらしい。

でもヒロインのセリフが無いってことに観終わるまで全然気付かなかった!
それほど自然で違和感が無かった!

ナレーションの挿入が自然だし!
かをるさんだけでなく、久兵衛さんと千代さんもセリフが無いからこそ気持ちが伝わるのシーンが多い!
シーンで見せる!
これぞドラマ。

そして何よりかをるさん、沢口靖子さんの着物姿が本当に美しいのと、描くシーンでの表情がキラキラしてて、それだけで惹きつけられるので、逆にセリフなんて、別にいらないってなる。

ヒロインとしての存在感がもう揺るぎない。
これが女優と言うものなのね…!!!

 

本日は、28分で早めに終わったとおもったら、また『恋のあらすじ』byジェームス三木!
今日のは久兵衛さんと千代さんに送る『恋のあらすじ』ね。

久兵衛さんと千代さん、年月を重ねた夫婦には二人だけにしか分からない絆があるのね。
久兵衛さんは千代さんを心から愛している。
それは真実。
きっとるいのことも真実…。

九兵衛さんと千代さんの関係にひとつの純愛を見ました。