【『澪つくし』感想・ネタバレ】第12話(第2週) 1号と2号の美しい絆

【澪つくし】第12話 あらすじネタバレ

大正天皇崩御から45日目の昭和2年2月7日。おごそかに大葬が行われた。
事実上の昭和時代となったがこの頃の日本は経済・外交ともに苦しく文字通り内憂外患の様相を呈していた。

 

何日か経ち、かをるとるいは久兵衛に呼び出された。
いよいよ本妻との対面だ。

かをるとるいはます入兆の長男であり、かをるの腹違いの弟英一郎と対面。
英一郎は朗らかで、かをるはホッとした。

久兵衛は、入兆に入っても気兼ねなくいじけずに、兄弟で仲良くするようにとかをるに温かい言葉を。
但し、入兆の一員としてのしきたりと行儀作法は少々辛くても辛抱してきちんと身に着けるようにと諭した。

 

そしてかをるとるいは、本妻、千代の部屋に通された。
るいと千代は10年ぶりの再会。

部屋に入ると、千代は床に入ったまま笑顔でかをるとるいを迎えてくれた。

るいは千代がかをるの認知を承諾してくれたことに心からの礼を述べると、
千代は
「幸せはウチの方やろ。こんな、かわいらしい子を一人増えたんやもん」
と優しい言葉。

そして千代はるいに、これまでの18年間、久兵衛をよく支えてくれたと礼を言う。
銚子は入兆の出城。
久兵衛の暮らしが荒れてたら入兆は大変なことになっていたはず。
銚子の入兆が大過なくやってこられたのは、るいが影で支えてくれたからこそだと。
自分がこちらに来たからと言ってるいを粗末には扱うつもりはない、
これまでと変わらず久兵衛の力になってやって欲しいと話した。

そして千代は結核だとるいとかをるに告げる。
自分の代わりに久兵衛のことをよく世話して欲しいと心からのお願い…!

るいは至らない身だが、千代に言われたからには出来る限りのことはすると、
るいと千代は手を握り合い、るいは涙ながらに誓った。

かをるは千代をなんて心の美しい人だと心打たれた。

後日かをるは千代にできる限りのことをしてあげたいと、
見舞に生みたての卵と山芋を入兆に持って行った。
玄関で小間使いのハマが対応。
すると、ハマは
「なんでそんな物を持ってくる?」
「そのお金は元々どこから出て来ているのか?」
とひどい嫌味をかをるに言った。

かをるが憂鬱な思いで家に帰ると、思いがけない人が来ていた。
惣吉だった。

 

 

 

【澪つくし】第12話 感想

 

1号千代さんと2号るいさんの美しい友情

 

本妻千代さん、思いやりがあって優しい。
器の大きい人。
そして2号るいさんの、わきまえを知る潔い態度であっぱれ。美しい。

 

妾のるいさんは、やっぱり銚子夫人って位置づけよね。
元小間使いでもあって入兆の内情にも精通。
入兆でもVIP扱いされて堂々と出入りしているし。

 

本妻と妾の友情。
美しいわ…。

妾の存在が認められていた当時、こういうパターンも実際あったのでしょうね。
『あさがきた』のリアルあさちゃん、広岡浅子さんは、
リアルでは梅さんの立場にある女中が旦那様の妾で子供も産んでいたそうですが
全然OKでむしろ感謝して仲良くしていたみたいですしね。

 

本妻と妾の友情。
確かに美しいけど、でも実際は言葉通りに単純でもなかったと思う。
そう言っていてもどこかに迷いや苦難があるだろうね、やっぱり女としては。
口では言わないけどさ。

これもジェームス三木だから?
男目線の本妻と妾の理想の姿なんだろうなー。

 

で、カフェの照子はつまはじき。

照子さん、直接本宅にまで2回も押しかけて来て嫌がらせをしているようですー。
さすが、るいさんの言う通りのすれっからし。

照子さん、カフェの土地の権利をくれと無心しに来て揉めてるようです。
それを聞いても本妻千代さんは、一切動じてない。
「そんな土地あげてしまいなさいよ」って。
いいなーそんなこと言ってみたいわ―。

優しく儚いようでいて千代さんも強いわね。
さすが本妻。
律子さんの母でもあるから当然か。
柴田恭兵に
「犬みたいに付いてこないで!」
って平気で言っちゃう律子さんの母だもんwww

 

久兵衛さん、照子さんのカフェの土地は
第二工場を建てる予定だから手放したくないそう。

…照子さん…ヤバ。
どっちにしても工場建てるときには
追い払われちゃうんだ…汗。

 

小間使いのハマーは危険フラグ

 

ハマ―はこれから意地悪になりそうですね…汗。
そうよね、ハマ―にしたら、るいさんとその娘のかをるのことは
忠誠尽くしている本妻千代さんの立場をおびやかす者としか思えないもんね。
敵でしかない。

ハマさんの言い分としては
離れた紀州に本妻がいて目を合わさないで済む分、
やりたい放題やってたのだろう!!
キーーーーーッ!!!!
なんでしょう。

冷たく当たるのは当然。

かをるは、入兆の家族そのものには温かく迎えて貰えそうですが、
ネックはハマ―か。

千代さんが病で伏せっているから、
かをるに行儀作法を教え込むのはハマーになるってことね。
そしてかをるとハマーの関係は『おしん』パターンで、
かをるはいびられまくるのね…。

久兵衛さんが、家族仲良くして欲しいが、
入兆のしきたりと行儀作法は少々厳しくても耐えろとフラグしっかり立ててたし…。

 

千代さん、かをるとるいさんと話をする時、ハマーに席を外させましたが、
こんなんじゃあ、一緒にいて話しているの聞かせたらよかったのに…。
千代さん、ハマーの気持ちを察してあげてよー。
千代さんの本意とるいさんの性格が分かれば、緩くなったはず。
ドラマとしてはかをるをいびらせたいからそれはダメか…。

もしかしたら千代さんはいい顔して、ハマーにいびらせようとしているのか…??
まあ、そこまではあるまい。

『おしん』から?朝ドラではこういったいびりはテッパンなイメージがありますね。
でも、かをるさん「あの女さえいなければ…」って「あの女」って言ってた。
それなりに気が強いところあるから、反発したりするのかも。
反発するパターンも是非あって欲しいなあ~。

 

 

『澪つくし』 第12話
作 ジェームス三木

音楽 池辺晋一郎

【出演】

古川かをる…沢口靖子

吉武惣吉…川野太郎

梅木健作…柴田恭兵

若林ハマ…根岸季衣

弥太郎…明石家さんま

坂東千代…岩本多代
坂東英一郎…鷲生功

三島由岐…高橋珠美子
瀬田みずえ…香川三千

天野れい子…千北谷可都子
教頭…左奈田恒夫

猪熊…高野嗣郎
殿岡…重松収
みね…七瀬けい子

劇団いろは
劇団ひまわり
鳳プロ

古川るい…加賀まりこ

坂東久兵衛…津川雅彦