『おしん』を見てみた。 『おしん』第1回~第6回感想

『おしん』 第1回~第6回 あらすじ

 

田倉家は三重県志摩半島の各地にスーパーを展開している。
そこの経営者であるおしんは、新店舗の開店のその当日に姿をくらました。

実際の経営を握る息子の仁はおしんが自分の経営方針に不満だからだと怒。

 

親戚一同が騒然とする中、
血の繋がりはないが、おしんが孫同然に可愛がっていた大学生の矢代圭が、
おしんに聞いた思い出話から山形県に銀山温泉に向かったのではと
おしんを探しに旅に出た。

予想通り、山形の銀山温泉で簡単におしんを見つけた圭。

 

圭はおしんを連れ帰ろうとするも、
おしんは息子仁にただ腹を立てて新店舗に不満で家出したのではないと言う。
山奥の村を訪ねる目的があるのだと言って聞かない。
圭は次第におしんの願いを叶えたいと思うようになり、おしんの旅につきあうことに。

雪の中、おしんをおぶって訪れた地は、おしんの生まれ育った場所だった。

 

おしんが圭に思い出話を語るという方式でストーリーは進む。
回想ではおしんが数え年で7歳の頃から始まる。

その年は凶作で、元々貧しい農家だったおしんの家は家族で飢え死にしかねない状況。
口減らしのためにおしんを奉公に出そうということになるが
近所のお友だちと小学校に行くことを楽しみにしていたおしんは奉公に出ることを嫌がる。
母も、祖母もあまりにも不憫だと拒絶。

 

しかし、一度は拒絶したものの、
おしんが食べると病気の祖母に食べ物がいかないこと、
妊娠中の母が冬の川に入り流産して口減らししようとまでしていることを知り、

おしんは奉公に出ることを決意。

 

 

 

『おしん』 第1回~第6回感想

 

おしん、当時は学生だったのでリアタイでは見られず。
ただ、親は見ていて盛り上がっていましたねー。
そして、両親は「いまどきの若者は」という論理の説教を展開するたびに
おしんを見習って反省しなさいと言っていたな。
それをうるさーっ!と思って一層見てやらない!と思っていた記憶が…。

でも夏休みの時期に子供時代を見た記憶があるなあ。
余りにも大ヒットで、夏休みに子ども時代だけ再放送してた?何回か見らた気がします。
両親だけではなく日本全国、NHKまでもが
「これは今どきの若者に見せないと!」
と思っていたのか…?

 

おしん放映当時はバブル絶頂に向かおうとしていた昭和58年。
豊かになって行くのはいいけど、戦争を知る世代は、
あの頃の大変さを忘れてしまうことや、
今の豊かさを当たり前に思ってしまうことに危惧を感じていたのでしょう。

その頃の、親世代の気持ちをこのドラマがまさに投影。

というのはキレイな言い方ですが、
昔の方がいいとか、昔の方が正しいという論理を展開しがちな年輩者の
口うるささ、説教臭さがまんま表出、凝縮した作品だなあ~とも(笑)。

 

現代のシーンのおしんの息子たち、
田倉家のシーンに出てくる大人たちの雰囲気は皆そんな面倒くさい大人の典型だな(笑)
やりとりそのものに“昭和”を感じたよぉ。
橋田寿賀子作品は特に濃いですが、
当時のドラマが描き出す家族の雰囲気ってこんな感じだったよねと。
そのトーンの雰囲気そのものに懐かしさを感じました。
世代、時代によって人の性格も変わるものなのねとも思ってしまう。

ドラマって撮影した当時のまんま、センスまで切り取って残されるものなのね。
そういう意味でも昔ドラマを見るのは面白いわ~。

 

初っ端からビックリしたのは
田倉家のおしんの息子、仁がおしんが家出したことにイライラして、
仁の奥さんが
「私のせいって言うんですかぁ!」
とこれまでの姑に対する鬱憤をぶつけると、
「うるさい!」って皆の前で奥さんビンタしちゃったこと!

な、殴ったって目を疑っちゃったよお!
今だとDVだよなあ!
これNHKで放映してたんだよね。

こういうことも亭主関白で片付けられてた時代なんだなあと。
家庭にも男女差別が平然とある時代だったのよね、と実感…。
これだから、親世代とは通じ合えないところがあるのか…。

 

そしておしんの少女時代の回想は、
いやいやいや…これもまたすごい壮絶ですねえ。

今ではここまでのこと脚本としては採用されないんじゃない?
下手したら幼児虐待とか言われちゃうよねとも。

親はおしんを見習いなさいとかナナコロビヤオキに説教して涙して見てたけど
ナナコロビヤオキは強烈過ぎて、
子どもに必ず見せようとは思わないな…。

確かにおしんの家はビックリしちゃう貧乏ぶり。
明治時代の田舎では、そんなこともすごくあったんだろうなあ…とは思うけど
幼い子供にはトラウマになっちゃうかもとも思うし。
思春期の我が子たちには、見てもいいけど教訓とまでは思わないなあ…。
こういうマイナス感情に振り回されるよりも
もっと先のことを考えようねとも思う…。
そう思える現代の私は幸せ者ってことかな。

口減らしをしなくちゃって悩んでる割に、
なぜピン子は身籠るのか?とも思っちゃうしさ…。
そう思考が及ぶのも現代人だからなのであろう…。

 

それにしてもピン子、流産しようと冷たい川の中に入るなんて!
土曜の朝から衝撃でしたー!
収録もよくやったよなあとビックリ。
ピン子さん、執念の演技よね。

…でも、朝ドラでこんなシーンやるのかい!?!?
でもナナコロビヤオキは朝からこんなの見たくなーい!
今、こんなのやったらツイッターで大炎上ですねえ。

昭和の主婦ってこんなドギツイのを朝から平気で見てたんですか…!?!?
昭和の主婦、「いまどきの若者は」的な説教するクセに
アナタ達の方こそ濃いじゃないかあっっっ!!!!!

 

おしんは奉公に行くことを決意しますが、
おしんの値段は米一俵。

たったの1俵かと唖然。
昔はそういうもんなんですか??

いくらなんでも騙されてないかい!?

いくら貧乏人だからっつってももうちょっと交渉したらどうかと?
もっと賢く立ち回りなさいよ!
と思っちゃうナナコロビヤオキは平成の主婦だからか???

昭和の主婦たちはそこをなんともおかしいとは思わずに、米一俵を受け入れて
可哀想に…と
おいおい泣いてたってことなのかい!?!?

 

なかなか時代のギャップも感じつつ、そういう意味でも面白いかも。

1年続くのは長いけど、どこまで持つか、ちょっと見てみようかと思います。