NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第126(第22週) 「きれいごとでは通りませんか」 萬平さんが純粋で居られたのは世良のおかげ by福ちゃん!

『まんぷく』第126 3月 1日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

まんぷくラーメンができたおかげで粗悪品も流通している。
それを何とかする責任が萬塀にはあるのでは?
「一人勝ちや!」と喜んでいる萬平さんは、私はキライです。

福子の言葉に心を打たれた萬平は、特許を広く公開することを決意。
まんぷくラーメンの製造法を皆に使わせるが、その代わり特許料を貰うという、ライセンス契約というビジネスモデル。
特許料もなるべく低料金にすれば、皆が気軽に使えて粗悪品も流通しないだろう。
生まれたばかりの即席ラーメン業界全体の質の向上を考えてのアイデア。

特許を公開することはないことはないが、通常は1社か2社に限定してのもの。
しかも、特許料を取る場合は膨大な使用料を支払わせるのが常識。

「そんなのキレイ事過ぎる!」
と世良は呆れ返る。

萬平と真一は即席ラーメンを作っている会社を一軒、一軒足を運び、ライセンス契約の提案をするが、世良の言う通り剣もほろろ。

一方香田家では、神部が岡と森本が吉乃を好きなことを話題に出すと、忠彦は
「告白する前に僕に挨拶に来させなさい!」
と激怒。

パーラー白薔薇で、神部は岡と森本に忠彦からの告白するなと伝言。
ショックを受ける岡と森本。
そこに世良がやってきた。
世良が来たことをしのぶから連絡を受けた福子は、
直接白薔薇に出向き世良にお願い。

残念ながらライセンス契約を受け入れてくれる会社は、どこにもなかった。
この考えはやはりキレイ事かもしれない。
でも萬平さんにはキレイ事を貫いてほしい。
これが貫けなかったら、発明家立花萬平は存在しなくなる。

これまで萬平さんが純粋でいられたのは、世良がいたから。
これまでのように世良の力を借りたいと福子は話した。

ケンカの汚れ役を俺にやれってことでしょ!
という世良に福子は
具体的な方法は分からないけど、ケンカにしない納め方があるはずだろう。
その方法を世良なら見つけられる。
と福子は渾身のお願い。

福子の言葉に、さすがの世良も心を打たれ、承諾。
「せやけど、一つ間違うてるで。
立花君が今まで頑張って来れたのはキレイ事を通したからやない。
福ちゃんがおったからや」
「これはお世辞やない」
福子を讃えた世良はええこと言った顔。

 

『まんぷく』第126( 3月 1日)感想

 

今日は昨日に続き、福ちゃんのセリフに心揺さぶられましたー!

そしてもちろん世良のセリフにも!
世良、だから好きなんだよねえ!

 

朝から心震えるシーンをありがとう!

このドラマ、決めるときは決めるで
お互いをリスペクトして誠心誠意心を込めた言葉を贈り合うのがいいのよね。

前作にはそういう尊重や労わりが何もかもにゼロだったから不快で…(久々に出た)。
やっぱりアレ、異常だったわ。

 

世良と萬平、福子とのドラマ始まってからの、
騙し騙され、
追い抜き、追い越され
助け、助けられ…みたいな
腐れ縁的な関係は、
全ては今日のここに集結するためだったんだなあ…涙。

世良の掴みどころのない性格もね。
あの性格だからこそ、今日の姿に感動するし魅力感じるし。

そして最後に福ちゃんを讃える決めセリフも、
なんのかんの言いながら長年横で見てきてるからこそで。
本当に御世辞じゃない。

世良と萬平さんの関係、
こういった男性の友情、男性の脚本家だからこそだなあと思います。
いいなあ~。

 

福ちゃんも、
当初は世良さんは信用できないと見ていたのに、
普通の女子だったら即行で萬平さんに「ダメ―!」って
ステレオタイプに世良とつきあうのを禁じただろうに、
萬平さんがはめられながらも、つきあい続ける様子を
受け入れて見続けていたから、
福ちゃんなりに世良の良いところも見出せてるんだよね。

そういった、三人の人間関係の静かな成長と変化を感じます…味わい深い。

 

今日見ていて、ふと思ったんだけど、
世良が「夫婦漫才!ナンセンス!」って
ライセンス契約に怒ってるの、
ただ常識人で保守的な一般庶民代表世良としてだけじゃなくて、
この三人の関係の積み重ねもあるのよねと、つくづく感じました。

世良にしてみたら、
器用な僕がつきあってあげてるのに、
ついつい二人を放っておけなくて面倒見ちゃうけど
結局はオレばっか汚れ役させられてるんだよねーと
毎度毎度思ってたんだろうと。

そういった意味でライセンス契約って突拍子もない提案、
これだけ労力払ってやってるのに何をとんちんかん言う!?
ってなったんだわ。
また尻拭いさせられるわ…って。

でも今日福ちゃんに
「世良さんならケンカしなくても納める方法を見つけられるはず!だからお願いしてる!」
って言ってもらえて、
世良さんとしては、長年認められてないと思ってたから、
福ちゃんの言葉が心から嬉しかったんだろうと思うー。

そして世良の最後の決めゼリフ。
世良勝夫!最高―!!

今日はストーリー展開としてもスカッとして気持ちよかったけど
萬平さん、福ちゃん、世良のつかみどころのない関係、
つかず離れずで何年も続いてきた関係の、
分かり合えてきてはいるけど、
全面的に信じられる?信じられない?と、
相変わらずモヤモヤしていた部分に切り込んで解放した
記念すべき回なのよね。
おかげでお互い心から信頼しあえるようになる。
そしてその大切な役目を果たしたのが福ちゃん。

あーおかげで気持ちよく一日が過ごせそう~。

世良とも心から通い合うようになり、
段々とまとめに入って行きますねえ。
それは嬉しいことなんだけど、
それはドラマの終焉にも近づいてきていることを意味していて…
一抹の寂しさも感じてしまいました。

今日は午後から一番下の子供の卒業を祝う会で。
そんなことも重なって、ドラマ見ながらせつなさと淋しさも倍増してしまいました。