NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第74回(第13週) 「生きてさえいれば」 福ちゃん長女幸を出産。そして財務局が差し押さえ!

『まんぷく』第74回( 12月25日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

克子姉の家に身を寄せていてる福子と鈴。
福子は、東弁護士と共に、立花栄養食品株式会社とダネイホン製造権の売却額が合計12万円であり、福子の口座に振り込まれたことを克子、忠彦、鈴に報告。

この金額は大したものだが、将来萬平が新規事業を始めると気の準備金として一切使わないようにすると福子は説明。
皆で今後のことを話しているところで、いきなり福子が産気づいた。

福子は無事に第二子を出産。
予定日を3日早く生まれた赤ちゃんは女の子だった。
感動した東は、
「まだ間に合う!東京に帰ります!このことを早く萬平さんに伝えないと!」と一目散に東京に向かった。

皆が幸せ気分に包まれているところ、来訪者が。
訪れたのは東京財務局が。
萬平の追徴課税10万円徴収のため、個人資産を差し押さえるという。
上がり込んだ局員たちは福子の口座も差し押さえ対象になると

福子達は抗議するが
「我々は、進駐軍の命令に従って動いてます。抗議しても無駄ですよ」
と局長は言い残し、福子の口座持って行ってしまった。

この連絡を受けて東弁護士は萬平面会。
東京財務局のやり方は横暴過ぎるという東弁護士は、これはGHQが東京財務局に圧力をかけているのだろうと推測。
GHQは各税局に月ごとのノルマを課し
達成できれば褒章を、達成できなかった者には懲罰を与えていると聞く。
東京財務局も例外ではないだろうと。
「これ以上、どうしろって言うんだ!」
と動揺する萬平。
それに対し
「僕は言いましたよ!まだまだ闘いは終わっていませんと」
「国を訴えましょう」
と毅然とした態度で答えた。

 

『まんぷく』第74回( 12月25日)感想

福ちゃん長女幸ちゃん出産!
わーいまた赤ちゃん登場!
あー嬉しい!今度は女の子でした~♪
お指チュパチュパの音も聞こえた。
可愛いー。

でも、その可愛さもどこまで満喫できるか…。
今週は暗いモードで行くんだな~。

東弁護士、赤ちゃんと福ちゃんの似顔絵を描く茶目っ気もある子でしたね(笑)
天然な人柄も見えてよかったです…。
でもコレ、そこまでして入れるエピソードかな?ともちょっと思っちゃいました。

 

ブティック今野、財務局長も辛いお立場なのですねえ~。
GHQには逆らえず、理不尽と分かりながら、しかも同じ日本人にしなきゃいけないなんて。
戦後のこういった一面を描くというのも、初めての試み、意欲作ですよね。
戦後単純に右肩上がりで回復して行ったわけじゃないのね~
ということがよく分かりました。実感できます。

 

東弁護士は国を相手取って国に対して訴訟を起こそうと。
これからが菅田将暉の本領発揮ですか。
今日萬平さんに
「国を訴えましょう!」
と力強く言った姿にこれからの見所が期待できると楽しみになりました。

…が、これ結構長く引っ張りそう~苦しい~。

史実でも安藤百福さんは国を相手取って訴訟を起こし、
国側も最後は司法取引で萬平さんの釈放を条件に譲れと言ってくるみたいですが、
頑固な百福さんは断固として身の潔白を証明する!と聞かなかったみたいですよね。
最終的には奥様の涙の説得により受け入れることになるみたいですが。

史実でもそうなんだから…こりゃ相当キツイぞっ!!
正月明けまでもつれ込むことにもなるの??と不安がよぎります…。
だからと一週間でキレイに終わって
お正月からは心機一転っていうのもらせるのもデキ過ぎな気もするし。

でもナナコロビヤオキ的には
正月休みくらいは萬平さんにもシャバの空気を吸わせてあげたいわっ!!!爆

 

福ちゃん、出産直後にこんな目にあってしまって…同情。
三田村会長が遺してくれた言葉、
「何があっても笑うてなさいよ」
は温かい励ましの言葉ではあるけれど、
今の福ちゃんにとっては呪縛の言葉ともなり…。

福ちゃんの笑顔の演技、
計算の範囲内のなんでしょうが、もう精神病んでる笑顔で怖かったわ~。
今本音が言える相手がいないしね。
真一さんがいてくれればいいんだけど…。

ちなみに真一さんはどうなっちゃてるのかしら?
再就職できたのでしょうか??
最近、そこらへんの細かいフォローがちょいちょい甘くなってる気もします…。

 

あとね、ここのところ今日気になっているのは鈴さんのキャラクター。
鈴さん、「ぶしむす」で口うるさい、グチっぽいけど、
愛情深いお母さんとして描かれているのはいい。
松坂さんの演技も相まって本当にラブリー大好きなキャラなのですが…
だからといってもそれがすっかりパターンに納まっちゃって
単なる世論代表&お笑い要員とされてしまっているのがもったいないなあと。

今日も福子の産後の肥立ちを心配しているとはいえ、
12万円に気が大きくなって勝手に上等な牛肉を買ってきちゃうし。

元社長夫人鈴さんなら、12万円は新事業を起こすための資金だと聞いて、
絶対に手をつけてはならん!と肝に銘じているのでは?
誰かが気が大きくなろうとするところを咎める役こそが鈴さんなんじゃないの?

鈴さんは福ちゃん達のお父さんが事業に失敗してから生活が大変だったと言うけれど、
最近の鈴さんのキャラからはとても女手一つで娘たちを育ててきたようには感じられないなあと。
鈴さん、めんどうくさい、口うるさい年輩者のキャラはキャラでいいんだけど、
萬平さんと福ちゃんが社長夫妻として成長していくときに、折々に、
「やっぱり鈴さん!元社長夫人!」
と思わせる、度量のある姿が見られたら鈴さんの魅力倍増なのになあ~と残念な気がします。
でもこの鈴さんのお笑いパターンの繰り返しって関西っぽいのかしら?

もうひとつ欲を言えば福ちゃんも。
能動的に動くヒロインである必要はないんだけど、
福ちゃんよりも世良、東弁護士、の方が動いちゃってる。
萬平さんが釈放されるまでのこのくだりもメインは東弁護士とか世良とかになりそうですもんね。そして中の萬平さんとイッセー尾形。

鈴さんといい、福ちゃんといい、福田さん、男性だから女性を描くのはちょっと難しいのかな…。