NHK朝ドラ『まんぷく』感想 第46回(第 8週)「新しい冒険!?」 忠彦さん、鈴さんを取り込む!

『まんぷく』第46回( 11月22日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

香田家に出向いた萬平と福子は、鈴が来るのではと一晩待ったが、鈴は現れなかった。
福子達は翌日の夕方泉大津に戻ったが、手がかりも無くさすがに心配になってきた。

ところが鈴はちょうど福子達と入れ替わりで香田家に現れた。
克子から連絡が入りホッとする福子と萬平。

克子と忠彦に事情を聞かれると鈴は、
「私はほとほと嫌気がさした」
「あの二人にこき使われてる」
「みんな陰でタカの方がいいって言ってる」
「大切にされてないのは、私だけ…!」
と涙を浮かべて不満爆発…!爆

しかし克子は、鈴に全く取り合わず、
源義経の末裔だとか言う話も今まで聞いたことがなかった、
ムキになって口から出任せを言ったのだろうとキツく突っ込む。

克子から鈴が見つかったとの連絡が入りホッとする福子と萬平。
克子は鈴は拗ねてるだけだが、そのまま泉大津に帰れと言うのも可哀想だろうと言い、
鈴の気が納まるまで香田家で鈴を預かることにした。

 

一方で萬平は、昨日見た大阪の焼け野原での光景が印象づいていた。
行き場を失い食べる物さえない人々に何か助けとなることができないかと。
まだまだ日本には栄養失調に陥っている人々が沢山いる。
三田村会長から受けた出資金はその人たちに役立つ何かをする事業の立ち上げ資金に活用したいと考え始めていた。

 

翌朝、忠彦は鈴をモデルにアトリエで絵を。
「お母さんは、キレイやからいつか描きたいと思ってたんや」
と忠彦から鈴に絵のモデルを依頼していた。

「堂々とされていて素敵ですよ」
「若い女性にはない魅力がある」
「そうかと思うと少女のような可憐さもある」
と忠彦は、鈴をめちゃめちゃよいしょで褒めまくる。
鈴はすっかりいい気分。

自分に共感し優しく慰めてくれる忠彦に、鈴は心を開いて
「私だって、申し訳ないのよ…」
と涙がポロリ。
スッとハンカチを手渡す忠彦。
「忠彦さんって、エエ人やったのね」
「お母さんの周りに悪い人はいませんよ」
と、忠彦は鈴をすっかり懐柔。

 

神部はタカの家事をこまめに手伝い、二人はいい雰囲気に。
それに気付いた赤津が噂を広め、タカ推しの塩メン3人は怒り心頭。
塩メン3人は神部に抗議しケンカが勃発した。
言い争う声に気付いた福子がやってきて仲裁するが
そこで福子は産気づく!

 

『まんぷく』第46( 11月22日)感想

 

鈴さん、やっと見つかりました。
よかった、よかった。

克子さんの突っ込みに、すねすね泣きながら不満たらたらの鈴さん。
可愛い。チャーミングよ、鈴さん。
でも、実際そうよねえ。
鈴さん、あの家ではぼっちの状態なのだもの。
同情するわ。

克子姉さんは、鈴さんへのナイス突っ込みでスッキリですが(笑)
でもでも、鈴さんにも言い分あるんだからねえ~。
ちゃんと聞いてあげてね涙。
そして、その裏にある根本的問題にもきちんと気付いてあげてよぉ。

 

なのに、福ちゃんだけでなく、克子さんも母を労わらず…。
まあこの問題を克子姉さんが解決しちゃったら、
萬平さんの出番がなくなっちゃうってのはあるだろうけど。
インスタントラーメンの出番も。

でもこれ、咲姉さんがいたらきちんと問題点を見つけて解決に勤めてくれたのかも。
克子姉さん、福ちゃんよりお母さんを冷静に見ていますが、やっぱり2番目。
下の子で、母はいつまでも自分よ強く大きな存在、絶対に倒れないと信じてるんだろうなあ。
克子さんが、鈴さんにキツク突っ込むのは、親への反発心もあるんだろうなあ。
すごくよく分かる。

ナナコロビヤオキ、下の子なので、なんだか自分みたいと共感&反省。
克子さんの反発心から突っ込む感じとか、
福ちゃんが母に頼り切りで、でも頼ってることすら気付いてない感じ、
そして労わらない感じ、
まるで私だっ…!!!反省。
福田さん、女性の親子関係、第一子と下の子の親への対応の違い、よく分ってる。

 

そして階段で心配そうに、大人の話を伺っている香田家の下の子3人が…カワイイ―!
咲姉さんの結婚話のときにも、襖越しに心配そうに見ていた、あの愛くるしい姿が再び!
またやってくれてるぅー!っとほっこり嬉しくなりました。

このドラマ、子どもの描写も本当に可愛らしくて、可愛らしくて。
見ていて、とっても嬉しくなっちゃいます。
子役でさえも、丁寧に演技をつけて上手に使って。
子役さんも幸せですよね。

…それに引き換え黒カンチャン、大変だっただろうなあ。

 

そして忠彦さんは、鈴さんをすっかり取り込んで…
ええっ!この方こういうキャラだったんですか!?
ビックリ(笑)

忠彦さん、絵描きさんだから実は俯瞰して冷静に物事を見る目があるのね。
で、動物の絵を題材にすることから、愛情深い性格だったのね。
戦後はすっかり子煩悩だし。

忠彦さん、特に鳥の絵が得意というのは、
鳥類は哺乳類に比べて表情豊かではないけど、とても愛情深い生き物ですよね。
それがまさに忠彦さんのイメージを表していたのかと。

 

ドラマが始まった当初、ナナコロビヤオキにとって忠彦さんは、口数が少なく気難しいタイプの芸術家というイメージがありました。

でも、戦争から帰ったときの優しいマイホームパパぶりや、
一昨日の「お母さんの場合は、そうですねって頷いているだけでいい」
って萬平さんに諭しているくだりに、
おや?忠彦さん、実はキャラ変?ブレた?って一瞬思いましたが…。

いやいや、でも実はこっちのブレた?って方が本性かも?と…。

戦前の忠彦さんのシーンって少なめで
家で黙々と絵を描いている、忠彦さんの職業を示すというレベルのシーン、
咲姉さんの披露宴のシーン、福ちゃんのスピーチだったから聞き役だった。
言葉少なかったですよね。
で、他には鈴さんが香田家に上がり込んでグチってるシーン。
鈴さんの相手は克子姉さんに任せて、アトリエで絵を描いてた。
その程度のもので。

そして克子姉さんと鈴さんの話から、収入のことは気にせず、気に入ったものしか絵に描かない絵描きであること、絵は素晴らしいけどお金にならないという情報がもたらされ…。

おかげですっかり無口で気難し屋の芸術家ってイメージが定着してたんですが!!

しかし、忠彦さんのシーンには鈴さんが近くに居るものも多かったから、
鈴さんの前では余計なことを言わず、絵描きに集中してスルーする作戦を取っていた忠彦さんだったかと…!

どうやら、我々視聴者も騙されてたんでしょうっ!!(笑)

なるほど。

そうだよねえ!

考えたら、克子姉ちゃんのキャラでそんな気難しい人と結婚するはずないんだから!
松本奈緒さんが超美人だから、ついつい芸術家に尽くす健気なイメージにも思えて…
ゲゲゲの女房だったしなあ!
でも克子さんはサッパリチャキチャキだもんね、現実主義で。
そこでも騙されたわね!(笑)

ということで、心優しく愛情深い、子どもを可愛がるパパが本来の忠彦さんの姿。
でも絵については妥協をしない。自分の仕事にこだわりを持っている。
それは気難しい人じゃなくても全然ありだし、
自分の仕事、絵に対しても愛情深いってことだし。
帰還後のあの、死んでもいいってくらい絵に没頭していたデカダンスな芸術家ぶりは、
仕事に焦るが故の姿だったのね。
だから、忠彦さんがお茶漬けって言いに来たとき
克子姉さんがいつもの忠彦さんに戻ったって泣いてたか…!!!

そして忠彦さんは芸術家として常に物事を俯瞰してるから
鈴さんの性格を冷静に分析し、
結婚生活15年を経て、鈴さんをスルーする技を会得、
そして今回はすっかり手玉に取った…!!
ということね。

でもでも、笑い話でなく、鈴さんにはこういう慰め役が必要だったから。
よかったよ。
よかったね鈴さん!
ふかし芋5本一気食いして、爆睡できちゃうけど
淋しいもんねえ!
芸術家だから毛嫌ってこれまでろくに話をしてなかったんでしょうけど
今回お話ししてチヤホヤしてもらってよかったねえ~。

しかし!
騙されていたとはいえ、ここまで忠彦さんの立ち位置が変わるとは!
面白いわ。
いろんなところにトラップがある。

 

タカちゃんと神部さんはいい感じで、それにやきもち焼く塩メンと神部のケンカ勃発。
タカちゃん、いつのまにか皆のハートを取り込み、すっかりアイドルに!
…もしやそういうところは、忠彦さんに譲りってことぉ!?

明日はいよいよベビー誕生ですかね!?
土曜じゃなく金曜日のうちに。
そして萬平さんは、もう今週のうちにインスタントラーメンのアイデアが浮かぶ?もう?

明日の展開も楽しみです