NHK朝ドラ『まんぷく』第 23回(第 4週)「私がみつけます!」感想 萬平さんに赤紙が!

『まんぷく』第 23回( 10月26日)あらすじ

※ネタバレ含みます。

昭和20年春。
戦局はもはや絶望的なものとなり、日本は敗戦への道を突き進んでいた。

しかし疎開先の福子たちは、戦争をしているなんて嘘みたいに平和な生活。
福子と萬平は、野山で山菜を採ったりしながら仲睦まじく、
鈴も大家の八重夫婦たちとも仲良くして楽しい毎日を過ごしていた。

そんなところに、萬平のところに赤紙が。

福子は、戦場に駆り出された人は二度と帰って来れないと聞いたと涙が止まらない。
鈴も、「今度はきちんと検査に通ってね」と言いながら涙を流す。
しかし萬平は、皆が戦争に出ている中、自分だけここに安穏としているのはしのびない、
「行けと言われれば行かなきゃ」と。
その日の夕食、山で採ってきた山菜で鍋を囲む食卓は哀しいものに。

 

その晩、福子も萬平も眠れぬ夜を過ごした。

鈴の夢枕にはまた咲が。
夢枕の咲は
「よかったわね、お母さん。これで福子は未亡人よ」
と言った。
「どうしてそんな酷いことを!」
と鈴が言うと、
「お母さんがいつも言ってることやない」
と咲。

 

ところが次の朝、萬平が激しい腹痛を訴えた。

福子は医者を呼びに、山の向こうの町まで夢中で走る。

一方、鈴は萬平に
「仮病でないの?」、
「戦争に行きたくないから仮病やないの?」
と何度も確かめ。
大家の権三と八重が駆けつけて来ても
「仮病じゃないみたい」
と呑気な有様。

近所の腹痛経験者に意見を求めるも、萬平の症状とは一致せず。
大勢の野次馬で人だかりとなっているところに、ようやく福子が医者を連れて来た。

医者によると腹膜炎かもしれないと。
とりあえずは鎮痛剤でその場をしのいだが、これで治るか治らないかは五分五分だと言う。

鈴は、萬平の回復を祈願に神社へお百度参り。
福子は萬平に一時も離れず看病を続けた。

 

『まんぷく』第23回( 10月26日)感想

田舎は戦争とは無縁でいいなあ~。
萬平さん、理系男子、いろいろなことに興味津々で可愛い~。
福ちゃんと萬平さんも仲良くて微笑ましいし。
鈴さんもなんだかんだ言って、萬平さんと仲良くやってる様子だし、
八重さん夫婦とも、あっという間に一緒に茶飲み話をする間柄になってる。
田舎ののどかな生活、いいなあ。

…しかし、やっぱりここも日本。
戦争に全く縁が無い訳ではなく。
こんなとこにまで、萬平さんへの赤紙が…来ました。

 

今日の鈴さんの反応、見ごたえありました。

口ではあんなに「仲が良いのも考えものだ」とか、「戦争に行かず、仕事もせず」、「お国の役に立てない」なんて言ってるけど、なんだかんだ言って萬平さんのことを気に入ってる。
そして八重さんたちとも楽しくやっててほっこり。
ただ鈴さん、八重さんたちは萬平さんの身内なんだから、そこまで言わない方がいいよ(笑)

 

あの平和ぶり、電気の件は許してもらえたのかな。爆
鈴さん、初めて会ったときに、挨拶の品が石鹸なんて、
田舎にはハイカラ過ぎじゃない?
鈴さん、浮く?
鈴さん、カルチャーショック受けちゃう?
と心配したけど、ちゃんと馴染んでよかった。
そうよね、そんな表面的なことでドタバタにしないのがこのドラマのいいとこよね。

鈴さん、昔の人だから囲炉裏の生活には福ちゃんより慣れてるでしょうし。
そしてぶしむす鈴さんは「郷には郷に従え」という言葉も肝に銘じていらっしゃる。
その強さで田舎生活にも馴染みました。

 

…で、そんな上手く回っていたところに萬平さんに赤紙が。

鈴さん、「戦争も行かず、仕事もせず…」と萬平さんのグチ言ってたくせに、ハッとして。
その表情が胸に突き刺さりました。

そして、「今度は身体検査ではねられないでくださいね」と言いながら、目に涙をためて。

シナリオを勉強していたときに「セリフはウソつき」という言葉を聞きましたが、本当にそうだなあと。
真逆の言葉を言えば言うほど、その人の本音が突き刺さるように分かる。
演じる人も、味わい深くて演りがいあるだろうなあ!

それと同時に赤紙に「おめでとうございます」の言葉を聞いて、
開戦したばかりの頃、理創工作社の竹ノ原が言われていた「おめでとう」と
今の「おめでとう」では、随分と違うものになったな…とも。
この頃にはもう皆、口にはできないけど何かを感じていたんですね。

 

そして夜に鈴さんの夢枕には咲さんが!
咲さん、今日は鈴さんのエゴじゃなくなってた。
いや、鈴さんの元エゴですね。
それにより鈴さん、自分の気持ちの変化に気付きます。
なるほど。
咲さんが、鈴さんの夢枕の中に立つときは必ず鈴さんのエゴの化身かと思っていたら、そういう番狂わせがっ!
面白い~。
そうか、咲さんはただのエゴでなく鈴さんの心を映す鏡となっていくのね!

さすが福田さん!
咲さんが鈴さんの都合のいい本音を代弁するだけの役なら、もういいわーと思っていたけど、こういう形でなら咲さんが出るたび面白味が増す、いつでもウェルカム!
ホント、福田さん、作り込み細かいし、登場人物への愛が深いわ。

 

で翌朝、激しい腹痛に見舞われる萬平さんに、
「仮病やないの?」
「本当なのぉ?」
って鈴さん信じないボケだし(笑)。

八重さんたちが駆けつけても
「仮病やないみたい」
だし。
おいおい鈴さん! だからもう一度言うけど、八重さん達は萬平さんの身内だからぁ!

激しい痛みに苦しむ萬平さんに、「本当に?」ってしつこくて。(笑)
萬平さんは、苦しみながら「違いますっ!」って怒り心頭。
この二人のやりとりが可笑しいー。
切迫感ある内容でも、笑いを忘れない。

しっかし!牢屋での拷問プレイに続き、今日は苦しみ続ける萬平さん。
またまた萌死者続出ですね。
私は「おいで」と「なっ♪」がいまだにグルグル頭の中を回って死んでますがー。

監督&演出さんたちは、ハセヒロ様をいかに料理して萌死者を増やそうか画策中のようですね。ギネスに挑戦する気か!?

 

しかし、田舎って、お山を越えないと病院に行けないなんて…怖いー!
あの時代、似たようなところが多かったと思いますが、そんなんで皆、どうやって暮らしてたんだろ?
日常的にお腹が痛かったり、熱が出たりすること、ちょいちょいあるでしょうに。
だから富山の薬売りが必要?
それでとりあえずやりて過ごしてるの?
昔の人は、皆健康過ぎだった!?

老後は田舎生活に憧れる人がいますが、やっぱり私にはムリとあらためて思いました。

 

福ちゃん、お医者さんを必死に連れて来ました。
しかしお医者さん、村中の人が見てる中「憲兵にやられた」なんて言っちゃって…。
田舎でこんなこと言われたら、とんでもない悪人呼ばわりされちゃうんじゃないだろうかと心配。

 

鎮痛剤で一旦落ち着きましたが、それで納まるかどうかは五分五分と言われ、
鈴さんは
「神社はどこですか!?」
と叫ぶ。
そして鈴さんはすぐさま神社に入って、お百度参り。

鈴さんができることと言ったらそれだけだけど、役に立つか分からないけど一生懸命お祈り。
合理的じゃないかもしれないけど、とにかくそうしてくれることって、心強いものなんだなあ。ありがたいなあって思いました。

ぶしむす、厳しくプライド高いけど、信心深く、心は清らか。
気付いたら、萬平さんが大切な家族になってる…涙。
最近、何度も入ってますが、鈴さんやっぱり毒親じゃないのよね。
面倒くさいけど、あの時代の人のあるある。
こちらが「もう!」って怒っちゃうのも世代間ギャップからに他ならないんだ。

福ちゃんのお母さんなんだもの。
毒親なんかじゃないのよ、やっぱり!

鈴さんのセリフに萬平さんのことを賞賛する言葉、これまで一切書かれていません。
むしろ萬平さんについてのセリフは悪口ばかり。
でも、それとは裏腹に鈴さんの態度は次第に萬平さんに心開いてる。
鈴さんの態度に、福ちゃんの旦那様として大切に思うようになってきていること、
萬平さんにも大切な家族として、母としての深い愛を注いでいることが見えます…。

福ちゃんが、眠っている萬平さんの目にかかる前髪をスッと上げてあげたの、その手、キレイだったな。
その手の動きだけで、福ちゃんの萬平さんに対する清らかな一途な思いが伝わりました。
そして額までハッキリと見えた萬平さんのお顔ったら!
ハセヒロさんお顔キレイなのねえ!