NHK朝ドラ『まんぷく』第 12回(第 2週)「…会いません、今は」感想 福ちゃん、真一さんに背中を押され萬平の元へ。しかし萬平逮捕!

『まんぷく』第 12( 10月 13日)あらすじ

 

昭和17年夏。
咲が亡くなってから福子は萬平と会わないままでいた。

福子は気丈にフロント業務を勤めるが、咲が亡くなってから心にぽっかり穴があいたまま。
ふと咲の事を思い出しては涙が止まらない。
鈴も悲しみに打ちひしがれる毎日。

アメリカとの戦争が続く日本。
戦況は勝ち進んでいるとは言うものの、
牧善之助の蘭丸は軍に徴収され、
大阪東洋ホテルの美しい鉄格子は大砲の弾にと供出、
一般市民にも赤紙が来るようになっていた。
これまで華やかな賑わいを見せていた大阪東洋ホテルも、最近は客足もまばら。閑散としている。

 

ある日、休みが取れた福子は、咲の夫真一の元を尋ねた。
その真一のところにも赤紙が。
真一は咲と過ごしたこの家に一人で居なくて済む、咲の写真を持ち一緒に行
ってくると静かに受け入れていた。

真一は、咲が亡くなってから福子が萬平と会っていないことを知ると、
「自分の気持ちに正直になるべきだ」、
「大事な人がいるなら、生きてそこに入るなら簡単に手放してはいけない」
と福子の背中を押す。

 

真一に勇気づけられた福子は思い切って萬平のところへ。

しかし福子がまさに萬平に自分の思いを伝えようとしたところで突如憲兵が乗り込んできた。
萬平は軍の物品を横流ししたとの疑いをかけられ逮捕。連行されてしまう。

 

『まんぷく』第13回( 10月13日)感想

今日、明日は出かけています。
でも7:30の回をギリギリ見られたので記憶をもとにどうにか土曜のうちに書けました!
だだし記憶があやふやなところもあるかもしれませんが、ご了承下さい。

ナナコロビヤオキ、昨日の福ちゃんと萬平さん、
咲のことを報告するだけにとどめ自分の気持ちを押さえそのまま立ち去る福ちゃんと、福ちゃんの話しを聞いてただただ立ちつくす萬平さんを見て、
あの時代ハグは無理だとしても、
せめて呼び止めろー!
萬平追いかけろ一!
今日はそこから始まってくれることを期待していましたが…。

ナナコロビヤオキ、まだまだ安っぽかったです。
反省です!
ナナコロビヤオキ、トレンディドラマや鈴愛や律より堅実だという自負はありますが、所詮現代人。まだまだペラッペラでしたわ。

昭和初期の方、しかも福ちゃんと萬平さんの関係、まだあの段階でハグなんて、そんなことあるわけなかったわ。
昭和初期の方々は思った以上にもっともっと奥ゆかしく上品でした。
昨日のシーンはあのままで。
二人は会わないままに。

でもその代わりに、福ちゃん、感情だけでは動かず、時間が経ってから、自分の気持ちをきちんと確かめてから動きました。欲の衝動だけでは動かずに。
そして今の時代の我々の心に訴えるべく、能動的なヒロインとして今度は自分から萬平さんに自分の思いを伝えに行きました!

昭和初期の人達、まずは自分の思いに誠実に向き合う。
そしてきちんと相手を思いやって、誠心誠意、心を通い合わせようとするんだなあ。

これぞ日本人の美学よ。

ハグやチューなんかの愛情表現よりもずっとずっと情熱的で美しい!
これぞ、萌えだわっ!

昔から海外のラブストーリーを見ると、日本と違う距離感にイマイチ共感できないって思ってましたが…そう!日本人の感性はこれ!
日本的な愛情表現ってこれよ!
だからこそ奥深く、キュンキュンなのよ。

そうよね。私はラブストーリーと言ったら、こういう心のつながりを見たいのです。
イケメンにいきなり告られたり、ハグやチューされても、何も嬉しくありませんー!

しかし、残念ながら福ちゃんが言おうとした、まさにそのタイミングで憲兵が乗り込んできて萬平さんは逮捕されてしまいました!
もう!次から次へと目が離せないー!
来週まで待てないー!

 

このドラマ、僅か2週間で、
ふわふわ可愛い福ちゃんと萬平さんの恋物語にはじまり、
白馬の牧善之助でしょ、
野呂缶でしょ、
保科さんモテモテ話に、
加地谷か世良かのビジネス話でしょ、
それから咲ねえちゃんの悲劇…

もう! 面白い、夢中になることが満載!!
来週が、気になる!気になるー!

前作みたいに来週いきなり、ナレ終戦ってこともないだろうしね。(笑)
そんなのあるわけないほどの内容の濃さと安定感だし。
ああ!もう月曜が待ち遠しいですねえ!

 

今日の一番の涙腺崩壊は真一さん。
大切な妻、咲さんを亡くした真一さん、この位置付けのキャラ、大体のドラマはそのまま退場させちゃうと思います。
しかしそうではなく心に響く、珠玉の言葉で福ちゃんを後押ししました。

福田さんの、登場人物を活かしきる素晴らしいお仕事ぶりと、登場人物への深い愛を感じます。

真一さん、物静かだけど本当に深い優しさがあるのね。
咲さんが好きになっただけあるわ。
あらためて二人の関係に感動してしまいました。
そして咲さんの妹である福ちゃんのことも大切に思ってくれてる…とヒシヒシと
伝わりました。

今は誰かとお付き合いするなんて考えられない。母も萬平さんのこと気に入ってないしと言う福ちゃんに、真一さんは、
「福ちゃんにとって大事な人ではないの?」
「自分の気持ちに正直になるべきだ」
「お母さんや咲のことは関係ない」
「大事な人がいるなら、生きてそこにいるなら、簡単に手放してはいけない。いけないよ」
と伝えます。

真一さん、咲さんを失ったこと、本当に深く悲しんでるんだな。
そして咲さんの病気を甘くみていたと深く後悔し、自分を責めているんだろうなあ。
若いし、始めはまさか死んてしまうような病にかかってるとは思わないだろうしね。

でも真一さんは、悲しい、辛い!で自分の中にこもってふさぎ込んでるだけでなく、その教訓を福ちゃんに心を込めて伝える…。

「手放しちゃいけない」
って最初力強く言った後、「いけないよ」って優しくまた繰り返しました。
きっと最初の「手放しちゃいけない」は自戒を込めて。
そして次の「いけないよ」は、我に返り、義妹の福ちゃんに、可愛い、大切な福ちゃんに、心を込めて。
咲さんの旦那様だから、恐らく福ちゃんは10歳以上下だもんね。
そんな小さくて可愛い義妹、愛する咲さんの大切な妹。
そんな福ちゃんには幸せを逃してほしくない。
自分たちの分まで幸せになって欲しい。
大谷さんの静かで上品な口調から、真一さんのそんな気持ちが伝わってきて…
このセリフ、本当に素敵でした。涙。
大谷さん、素敵だったわ。

このドラマの登場人物は本当に、皆が真心を尽くし誰かのためになろうとしている。
そんな姿を見るたびに心打たれます。
それを見るのがとても心地よくて、毎回心が洗われます。

 

真一さん、赤紙が来たと行ってました。
咲さんの写真を見て、「一緒に行ってくる」と言ってました。
真一さん、咲さんを哀しませなくてよかったという安堵感と、無事帰ってきたとしても待つ人のいない寂しさも感じた…涙。

よく戦争の描写では、赤紙が来て大切な家族と別れる悲劇を描かれることが多いですが
、実際にこういった家族がいない人もいたのよね。
既に最愛の人を亡くしていたり、いろいろな事情で身寄りがなく、
出征するときに、派手に送り出されることもなくひっそりと行った人もいたのだろうと、新たに気付かせていただきました。
そんな人にも思いを馳せる、福田さんの視野の広さと思慮深さ、優しさを感じます。

 

それから牧善之助!今日は蘭丸見られる?と思ったら蘭丸はいない。
蘭丸は軍に徴収されてしまいました。涙。
では昨日の蘭丸は、いななきが最後?
蘭丸、もう帰って来ることはないわね…涙。

ああいった華やかでコミカルな人が徐々に華やかさを失い、そのうち笑顔も消えていくのね。
ホテルも閑散としてしまい、大砲のためにホテル名物の美しい鉄格子を供出。

昭和17年の時点では、皆、勝つ!勝つ!って思い込んでるから、供出とか言われても大して疑問もなく差し出したんでしょうね…。

赤紙を受け取った時の感覚も、この時点ではまだ深刻じゃなかったんだなあと。
まるで町内会かPTAの行事で「人手が足りないって言われたから行ってくるわ」
みたいな感覚でしかなかったんだなあと。
価値が決まってる闘いだから、それに参加てきるなんて光栄って
だから「おめでとうございます」って言い方、
当初は自然、当たり前の挨拶だったんじゃないかって。
勝つって信じ込んでるから戦争の恐ろしさに気付かぬまま、徐々に堕ちていったんだと…。

このドラマ、その時代の雰囲気、生活史もよく再現してくれていて、
ああ!当時はこういう感じで、いつのまにか、あれよ、あれよ…てなっていったんだ…と、
非常に参考になり考えさせられます。
史実の再現としても、現代の私たちに教訓を示してくれる、素晴らしい内容ではないかと思います。

萬平さん、どうなっちゃうのか、本当に心配。
予告からすると加地谷も世良もやっぱりクロだったか!
福ちゃん、頑張れ!
月曜も一生懸命応援するわ!